アミノ酸を科学的に学べるサイト「アミノ酸スポーツ栄養科学ラボ」を公開 味の素
味の素株式会社は先ごろ、スポーツシーンにおけるアミノ酸の機能性について、科学的に学べる情報サイト「アミノ酸スポーツ栄養科学ラボ」を開設した。スポーツ時に身体に生じる変化や課題について、国内の著名なスポーツ科学研究者の監修により、学術論文も引用しながら解説され、正しく理解することができる。また、アミノ酸の機能性については、同社がこれまで取得した研究データに基づいて、スポーツ栄養上の課題解決法の一つとして、わかりやすく説明している。
同社では、「スポーツとアミノ酸に関する情報発信を通じて、スポーツに取り組む皆さんの応援を続けていく。本サイトの情報を通じて、皆さんの活動、指導などにご活用いただければ」としている。
アミノ酸について知りたければ、まずアクセス!
サイトの構成は、「アミノ酸について知る」「テーマから探す」「コラム」などに分かれているが、一つの記事を読み始めると、その記事内容に関連のあるページの情報が次々に表示される。それによって系統立てて知識を得られるだけでなく、既に知っていると思っていたことの根拠や背景情報を、改めて確認する機会を得られる。断片的な情報の意外なつながりに気づかされることのある、多面的なサイト構成だ。また、難解になりがちな専門的な話は、多用されているイラストや図が理解を助けてくれる。
スポーツ時に生じる課題を科学的に解説した記事の監修は、杉田正明氏(日本体育大学体育学部教授)、宮下政司氏(早稲田大学スポーツ科学学術院准教授)、寺田新氏(東京大学大学院総合文化研究科准教授)、藤田聡氏(立命館大学スポーツ健康科学部教授)の4氏。詳しい内容は、ぜひアクセスし確認いただくとして、ここでは触りの部分だけ紹介しよう。
知っているようで知らないことが多い「アミノ酸」
まず、サイト名である「アミノ酸スポーツ栄養科学ラボ」という名のとおり、アミノ酸に関する情報の充実度の高さが際立っている。
アミノ酸という言葉を知らない人は少ないだろう。また、筋肉をつけるのに、たんぱく質、アミノ酸が必要であることも、ほとんどのアスリートが知っているだろう。でも、たんぱく質とアミノ酸の違いを人に尋ねられた時に、自信をもって答えられる人は、それほど多くないかもしれない。トレーニング後の補給に、たんぱく質食品を食べるよりも少量のアミノ酸を摂取した方が効率が良い理由も、正確に解説できるだろうか。これらの答えはもちろん、同サイト内にわかりやすく詳述されている。
内容の詳細さを示す例として、一部の記事のコーナータイトルを上げてみよう。
- 「ロイシン高配合必須アミノ酸ミックス」
- 「シスチン・グルタミンミックス」
- 「シスチン」
- 「アラニン・プロリン配合糖質ミックス」
- 「必須アミノ酸 高配合ホエイプロテイン」
といった具合だ。これらのタイトルをご覧になっただけで、早く読んでみたいと思われたアスリート、指導者もいることだろう。
基礎的な情報が盛りだくさん
もちろん、専門的な情報に偏っているわけではなく、基本的には理解しやすさを前面に押し出した内容だ。
例えば、アミノ酸の基礎や働きについては、「スポーツにはアミノ酸が重要ということですが、そもそもアミノ酸って何ですか?」というアスリートの質問に答えるかたちで、身体の20%はたんぱく質でできており、そのたんぱく質は20種類のアミノ酸が数千~数万個連なってできていること、アミノ酸は、食事から摂る必要がある必須アミノ酸と、体内で作ることのできる非必須アミノ酸の2種類に大別されること――などの解説からスタートする。
なお、当然ながら、内容は上記にとどまらない。疲れを防ぎ回復を促すための対策、暑さ対策、消化器症状への対策、理想的な体づくりなどなど、スポーツに関連する実践的な多岐にわたる情報が収載されている。スポーツ栄養関連の"見逃し厳禁サイト"の一つであること間違いなし。早速、アクセスしてみよう!
「アミノ酸スポーツ栄養科学ラボ」(味の素)関連トピックス
- アミノ酸を科学的に学べるサイト「アミノ酸スポーツ栄養科学ラボ」を公開 味の素
- アスリートにとっての必須アミノ酸「ロイシン」 筋肉コンディショニング効果のエビデンス
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