スポーツにおける相対的エネルギー不足(relative energy deficiency in sport;REDsまたはRED-S)に関する国際オリンピック委員会(International Olympic Committee;IOC)のコンセンサスステートメント(文献1)およびそのレビュー(文献2)が2023年9月、英国スポーツ運動医学会の「British Journal of Sports Medicine」に掲載されました。
REDsは、IOCの専門委員会によって、利用可能エネルギー不足(low energy availability;LEA)の状態にあるアスリートの健康とパフォーマンスに悪影響が生じた状態を表す症候群として、2014年に提唱されたものです。その後2018年には、エビデンスに基づきコンセンサスリポートの改訂が行われています。
さらにその後、このトピックに関して170件を超える新たな研究発表があり、メンタルヘルスとの関連や男性アスリートのREDsの問題などで研究の進展がみられ、これを背景としてIOC専門委員会は、再度コンセンサスリポートを改訂しました。その概略は当サイトのニュースコーナーで既に紹介しました(詳細はこちら)。本稿ではこのコンセンサスリポートの内容を引用しつつ、補足情報を加えながらREDsを解説します。
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