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アンチ・ドーピング情報

Chapter2. アンチ・ドーピング活動の基礎知識

2019年06月19日 更新

アンチ・ドーピング活動に関する情報源をまとめました。

1. 世界アンチ・ドーピング機関(WADA)と日本アンチ・ドーピング機構(JADA)

1999年、世界アンチ・ドーピング機関(World Anti-Doping Agency:以下WADA)が設立し、それまで主に国際オリンピック委員会(IOC)が取り締まっていたドーピングがWADAに移管されました。2000年のシドニーオリンピックからは血液検査が導入され、 2001年には日本アンチ・ドーピング機構(Japan Anti-Doping Agency:以下JADA)が設立しました。

世界アンチ・ドーピング機関(WADA)
日本アンチ・ドーピング機構(JADA)

2. 世界ドーピング防止規定

2003年にはドーピングを定義した世界基準の規程「世界ドーピング防止規程」(World Anti-Doping Code/「Code」と呼ばれます)が採択され、近代アンチ・ドーピング体制の基礎ができあがりました。

世界ドーピング防止規程 2015版 (日本語翻訳、PDF)
WORLD ANTI-DOPING CODE

10のアンチ・ドーピング規則違反

  1. 採取した尿や血液に禁止物質が存在すること
  2. 禁止物質・禁止方法の使用または使用を企てること
  3. ドーピング検査を拒否または避けること
  4. ドーピング・コントロールを妨害または妨害しようとすること
  5. 居場所情報関連の義務を果たさないこと
  6. 正当な理由なく禁止物質・禁止方法を持っていること
  7. 禁止物質・禁止方法を不正に取引し、入手しようとすること
  8. アスリートに対して禁止物質・禁止方法を使用または使用を企てること
  9. アンチ・ドーピング規則違反を手伝い、促し、共謀し、関与すること
  10. アンチ・ドーピング規則違反に関与していた人とスポーツの場で関係を持つこと

3. 禁止物質について

禁止物質および禁止方法は、世界ドーピング防止規程に基づき、WADAが1年に1回以上改定して公表する「禁止表(THE PROHIBITED LIST)」に列挙されます。禁止表は基本的に毎年10月に公表され、3カ月後の翌年1月1日から有効となります。また、この「禁止表」の和訳はJADAから毎年出されています。

市販の一般医薬品やサプリメントを服用する際には成分表をよく確認し、十分に注意する必要があります。ドーピング防止規程に関する専門知識を持った専門家に相談するなど、自分で自分を守ることは必須なのです。

2019年禁止表国際基準 (日本語翻訳、PDF)
PROHIBITED LIST(January 2019)

4. ドーピング検査

JADAでは、競技会および競技会以外でのドーピング検査(自宅やトレーニング場所など)を行っています。ドーピング検査計画に沿って、JADAが認定したドーピング検査員(DCP)がアスリートから尿と血液(両方もしくはどちらか一方)の検体を採取し、WADA認定ラボで分析されます。「検査及びドーピング調査に関する国際基準 (ISTI) 」に則り、アスリートのプライバシー保護に配慮し、信頼性の高いドーピング検査が実施されています。

検査及びドーピング調査に関する国際基準2017 Vol.2(日本語翻訳/不定期改訂、PDF)
INTERNATIONAL STANDARD FOR TESTING AND INVESTIGATIONS (ISTI March 2019)

5. 治療使用特例

治療使用特例(Therapeutic Use Exemptions:TUE)は、禁止物質・禁止方法を治療目的で使用したい競技者が、申請して認められれば、その禁止物質・禁止方法が使用できる手続きです。TUEが認められなかった場合、その禁止物質・禁止方法の使用を続けることは、アンチ・ドーピング規則違反となります。

TUEは、世界アンチ・ドーピングプログラムの中の世界アンチ・ドーピング規程(World Anti-Doping Code:Code)とその TUE 国際基準(ISTUE)で手続きが定められています。

治療使用特例に関する国際基準2019(日本語翻訳、PDF)
医師を対象としたTUE申請ガイドブック2019年版(PDF)
服薬中の薬に禁止薬物が含まれているか検索するページ
アスリートに必要な手続き「TUE(治療使用特例)申請」(JADA)
国内のTUE事前申請が必要な競技大会一覧(JADA)

6. 日本でもアンチ・ドーピング法が施行

2018年10月1日、「スポーツにおけるドーピングの防止活動の推進に関する法律」(通称:アンチ・ドーピング法)が、スポーツ庁の創設3周年と併せて施行されました。

ドーピングは選手の健康を害し、公正・公平の原則を損なうという点で、ある意味「スポーツの犯罪」といえるという面から、法制化の意義は小さくありません。しかし、罰則規定はなし。これは、ドーピング違反が一般国民の権利を侵害するわけではなく、違反した選手にはスポーツ界の国際ルールで、選手生命をも絶たれる可能性がある、「資格剥奪」や「資格停止」という制裁が科せられるからです。

ドーピング防止活動推進法条文(PDF)
オリパラ関連四法の公布について(スポーツ庁通知)

7. 2019年3月JADA認証が終了、4月より新ガイドラインが施行

JADAは、WADAの定める禁止リストに抵触しないサプリメントの認定商品を「JADA認証」として定め、JADAマークの普及を進めていましたが、様々な事情により2019年3月で廃止することになりました(猶予期間は2020年3月末まで)。

JADAサプリメント分析認証プログラム終了について

今後は、2019年4月3日に公表した「スポーツにおけるサプリメントの製品情報公開の枠組みに関するガイドライン」(サプリメント認証枠組み検証有識者会議/東京大学 境田正樹委員長)に沿った形で、アスリートやサプリメント企業がそれぞれの立場において、自己責任のもとアンチ・ドーピングに取り組んでいくこととなります。

スポーツにおけるサプリメントの製品情報公開の枠組みに関するガイドライン(JADA)

目 次
  • 第1章 ガイドラインについて
     1.1 背景と目的
     1.2 適用対象
  • 第2章 生産施設審査について
     2.1 生産施設審査の実施
     2.2 生産施設審査における審査項目、審査内容
  • 第3章 製品分析について
     3.1 製品分析の対象範囲
     3.2 製品分析において対象とする項目(物質)の範囲
     3.3 製品分析の実施頻度
     3.4 製品分析にあたる分析機関に求められる能力要件
     3.5 追加分析の実施
     3.6 製品分析機関の第三者認証の取得について
  • 第4章 情報公開について
     4.1 情報公開の目的
     4.2 情報公開の体制
     4.3 情報公開の内容
     4.4 情報の更新
     4.5 認証マーク
  • 第5章 今後の課題
     5.1 生産施設審査に係る認証機関の妥当性
     5.2 製品分析における分析対象とする項目及び範囲について
  • 謝辞
  • 別紙1 サプリメントの生産施設認証に必要な要件件

関連情報

JADA「スポーツにおけるサプリメントの製品情報公開の枠組みに関するガイドライン」を策定(スポーツ栄養Web 2019年4月4日)

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