JADA「スポーツにおけるサプリメントの製品情報公開の枠組みに関するガイドライン」を策定
公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構(JADA、鈴木秀典氏会長)は、「スポーツにおけるサプリメントの製品情報公開の枠組みに関するガイドライン」を策定した。サプリメントに起因するドーピングリスクの低減を図るとともに、情報発信の枠組みを明確にした。
同機構では、サプリメント認証枠組みのあるべき姿の検証のため、2017年に有識者会議を設置するとともに、関連する分科会において検討を重ねていた。
ガイドラインは、「生産施設審査について」、「製品分析について」、「情報公開について」などの全5章で構成されている。加えて別紙として「サプリメントの生産施設認証に必要な要件」を記し、これを満たす施設で製造された製品を情報公開の対象として、年1回以上の頻度で製品分析を実施するとしている。
なお、この枠組みにおいては認証マークを設けない。また、生産施設審査に係る認証機関の妥当性や、製品分析における分析対象とする項目及び範囲にいては、今後の課題としている。
ドーピング防止に関しては、文部科学大臣により2019年に策定された「スポーツにおけるドーピング防止活動に関する施策を総合的に推進するための基本的な方針」においても、品質安全性、禁止物質混入リスクに関する情報発信等の必要性が示されている。同機構有識者会議の委員長を務める境田正樹氏(東京大学)は、「本ガイドラインで示された枠組みが、わが国のクリーンなスポーツ環境のより一層の向上に活用されることが期待される」と述べている。
同機構では、「本ガイドラインはリスク低減のための指標であり、完全な安全を保障するものではない」としている。加えて、将来的に内容を追加、修正する可能性があることから、最新情報も参考にすることを推奨している。
関連情報
サプリメント認証枠組み検証有識者会議 委員長総括と「スポーツにおけるサプリメントの製品情報公開の枠組みに関するガイドライン」の公開について
ガイドラインのダウンロードページ