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2024年パリパラリンピックに参加した13競技、5,540人のパラリンピアンの年齢分布

2024年パリパラリンピックに参加した13競技、5,540人のパラリンピアンの年齢分布を解析した結果が報告された。競技間で有意差があること、女性より男性の方がやや高齢であること、メダリストと非メダリストでは有意差がないことなどが示されている。

2024年パリパラリンピックに参加した13競技、5,540人のパラリンピアンの年齢分布

パラアスリートのパフォーマンスのピーク年齢は?

アスリートのパフォーマンスがピークに到達する年齢は常に関心の的であり、さまざまな手法で推測されてきている。例えば、オリンピックや世界選手権などのハイレベルな協議会に参加した選手の年齢を解析するという横断的な手法や、特定の選手を長年にわたり追跡するという縦断的な手法が用いられている。

前者の手法を用いた研究として、2018年の夏季ロンドンオリンピックに参加したオリンピアンでは、女性は26歳、男性は27歳が平均年齢であったことが報告されている。一方、パラアスリートは健常者アスリートより一般に年齢が高いことが多く、パラリンピアンとオリンピアンの比較では約4歳高齢であると報告されている。ただし、競技別や性別、競技成績との関連を考慮したデータはなかった。

パラリンピアンの年齢分布を競技、性別、成績で比較

この研究では、パリ2024パラリンピック競技大会の参加パラリンピアンのうち、13競技に出場した5,540人の年齢の分布が分析された。

分析の対象は男性が52.2%であり、メダルを獲得した選手が26.7%であって、競技は、陸上が1,743人と最多で、次いで水泳(1,672人)、自転車(658人)などが続き、そのほかは、テニス、フェンシング、パワーリフティング、柔道、トライアスロン、アーチェリー、テコンドー、バドミントン、馬術、ボートだった。

分析は、競技別、性別、成績(メダリストvs 非メダリスト)で行われている。

競技別の年齢分布:パラ水泳やパラ陸上は既に育成システムが確立されていることを示唆

年齢の分布は競技間で有意に異なっていた(p<0.001)。

最も高齢だったのは馬術で、中央値38歳(範囲21~69、四分位範囲30.3~50.8)であり、以下、アーチェリー(中央値37歳)、パワーリフティング(36)、ボート(36)、フェンシング(35)、自転車(34)、トライアスロン(34)、テニス(34)、柔道(31)、バドミントン(30)、陸上(29)、テコンドー(27)、水泳(25)と続いた。標的を狙う高い精度などのテクニカルなスキルを求められる競技は高齢のパラアスリートが多く、それらの競技は身体的な負荷に比べてキャリアが重要であると考えられた。

また、競技別の選手数にも着目すると、パラ水泳は前述のように1,672人と陸上に続き2番目に多く、かつ最も選手の年齢層が若かった。1,743人と最多を占めた陸上も比較的若年の選手が多かった。このことから著者らは、これらのパラ競技は既に選手育成システムが確立されており、早期特化と継続的な育成が行われていることが示唆されると述べている。

なお、やはり比較的若年の選手が多いテコンドーについては、東京2020(開催は2021年)パラリンピックから行われるようになった競技であることが、年齢層が若いことに関係していると考えられるとしている。

性別および成績別の年齢分布

性別での比較に関しては、男性パラリンピアンが中央値30歳(範囲14~70、四分位範囲25.0~37.0)であるのに対して、女性パラリンピアンは同28歳(13~69、24.0~35.0)と若年層に分布しており、有意差が認められた(p<0.001)。

一方。メダリストは29歳(14~69、25.0~35.0)であり、非メダリストも同様に29歳(13~70、24.0~36.0)であって、有意差は認められなかった(p=0.289)。

著者らは、「本研究は、複数の競技とパラアスリートのプロフィールを網羅することで新たな知見をもたらし、エリートパラスポーツにおける年齢に関連したパフォーマンスパターンの包括的な理解を提供する。得られた調査結果は、パラアスリートの育成、才能発掘、長期的なパフォーマンス計画において、競技特有の個別化されたアプローチの重要性を強調している。競技ごとにアスリートの年齢とパフォーマンスの軌跡に合わせてトレーニングとサポートシステムを調整することが、パラリンピックを目指すアスリートの潜在能力を最大限に引き出し、成功を持続させるために不可欠と言える」と結論づけている。

文献情報

原題のタイトルは、「Age distributions in Paralympic Games Paris 2024: an analysis of 5,540 para athletes across 13 individual disciplines」。〔Front Sports Act Living. 2026 Jan 22:7:1720957〕
原文はこちら(Frontiers Media)

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