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文科省・環境省が「学校における熱中症対策ガイドライン作成の手引き」を公開

文部科学省と環境省はこのほど、「学校における熱中症対策ガイドライン作成の手引き」を作成し公開した。教育委員会などの学校設置者等が、熱中症対策にかかわる学校向けのガイドラインを作成または改訂する際の利用を想定したもの。昨年度に関東甲信越地方で試験的に運用がスタートし今年度から全国展開された「熱中症警戒アラート」を積極的に活用する方法も紹介している。

「手引き」は43ページで8章からなる。各章のタイトルと内容の一部をピックアップして紹介する。

文科省・環境省が「学校における熱中症対策ガイドライン作成の手引き」を公開

第1章 手引きの位置づけと活用方法

この手引きは、熱中症対策にかかわる学校向けのガイドラインの作成・改訂に役立つよう、環境省と文部科学省が共同で作成した。両省では「各地域の特性などを踏まえ、本手引きの内容を参考に独自の熱中症対策のガイドラインの作成・改訂に活用いただくとともに、学校の危機管理マニュアルの見直し・改善を行う際に、本手引きの内容を踏まえて検討をお願いする」と述べている。

基礎編

第2章 熱中症について

熱中症は、暑熱環境にさらされた状況下でのさまざまな体調不良の総称。軽症の場合には「立ちくらみ」や「こむら返り」など、重症になると「全身の倦怠感」、「脱力」、「意識障害」などの症状が現れ、最悪の場合には死亡することもある。

熱中症は暑い時期にだけ発生すると考えられがちだが、スポーツなどで体を動かしている時には体(筋肉)が熱を発するため、熱中症の危険がより高まる。また体が暑さに慣れていない時期(夏の初め頃や梅雨の合間など)に急に暑くなった日や、湿度が高く風の弱い蒸し暑い日にスポーツをすると、気温があまり高くなくても熱中症にかかる危険性がある。 学校での熱中症による死亡事例の大半は体育・スポーツ時に発生:

学校での管理下における熱中症は、小学校・中学校・高等学校等を合わせると毎年5,000件程度発生している。死亡事故も年間0~2名発生しており、そのほとんどが体育・スポーツ活動によるもの。部活動においては、屋外で行われるスポーツ、または、屋内で行われるスポーツでも厚手の衣類や防具を着用するスポーツで多く発生する傾向がある。また、学校行事など部活動以外のスポーツでは、長時間にわたって行うスポーツで発生しやすい。体育やスポーツ活動によって発生する熱中症は、それほど高くない気温(25~30℃)でも湿度が高い場合には発生することが特徴的。

第3章 暑さ指数(WBGT)について

暑さ指数(Wet Bulb Globe Temperature;WBGT.湿球黒球温度)とは、熱中症の危険度を判断する指標。湿度、日射・輻射など周辺の熱環境、気温の3つから算出する。WBGT計(暑さ指数計)を用いて、活動場所ごと、活動時間ごとに測定することが重要。暑さ指数計がない場合には、環境省が熱中症予防情報サイト(https://www.wbgt.env.go.jp/)で公開している、日本各地の暑さ指数の実測値や推定値を目安として活用する。

第4章 熱中症警戒アラートについて

環境省・気象庁による「熱中症警戒アラート」の紹介。

なお、「熱中症警戒アラート」についての詳細は、以下をご参照ください。
熱中症2021 オリパラ、早い梅雨入り、新型コロナ…今年は早めの熱中症対策が必要か
7月から関東甲信地方で「熱中症警戒アラート」試験的運用開始 環境省と気象庁

実践編

第5章 熱中症の予防措置

事前の対応

熱中症の予防は、暑さ指数(WBGT)を基準とする対策・体制を事前に整えることが基本。ポイントは、教職員への啓発、児童生徒等への指導、各校の実情に応じた対策、体調不良を受け入れる文化の醸成、情報収集と共有、暑さ指数(WBGT)を基準とした運動・行動の指針を設定、暑さ指数の把握と共有、日々の熱中症対策のための体制整備、保護者への情報提供。 熱中症警戒アラート発表時の対応:

地域や各学校の実情に応じて熱中症警戒アラートへの対応方法を調整する。

第6章 熱中症発生時の対応

熱中症が疑われる時、放置すれば死に至る緊急事態であることをまず認識しなければならない。緊急事態に迅速かつ的確に応急処置を講じるため、次の①~④について学校の体制を確立する。

  • ①熱中症発生時の教職員の役割分担を定め、全員が理解しておくとともに、職員室、保健室および事務室等の見やすい場所に掲示する。
  • ②緊急時に連絡する消防署、医療機関、校内(管理職・養護教諭・学年主任等)、および関係諸機関等の所在地、電話番号などを掲示する。
  • ③救命処置(心肺蘇生とAEDの使用)や応急手当等に関する講習を行うなど、実際の対応ができるようにしておく。
  • ④救急搬送の必要な傷病者が出た場合に備え、消防組織、近隣医療機関と連携しておく。

参考

上記のほか、第7章は「熱中症による事故事例」として事故事例からの教訓と事故後の対応の解説、第8章は「参考資料」として環境省や文部科学省、厚生労働省、日本スポーツ振興センターのサイト内の関連ページURLが紹介されている。

関連情報

文部科学省「学校における熱中症対策ガイドライン作成の手引き」の作成について

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