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2019年8月の熱中症による救急搬送 月別では近年で最多の3万6,755人

総務省は2019年8月の熱中症による救急搬送状況の確定値を公表した。全国の熱中症による月間救急搬送人員は3万6,755人で、昨年同月の30,410人と比べると6,345人、21%増え、2013年以降で最多。また熱中症による搬送後の死亡者数は78人で、これも2013年以降、8月としては最多だった。なお、8月以外の月では昨年の7月に、搬送者数5万4,220人、死亡者数133人との記録がある。

2019年8月の熱中症による救急搬送 月別では近年で最多の3万6,755人

熱中症による救急搬送者の年齢区分

8月の熱中症による救急搬送者の年齢区分で最も多かったのは高齢者(65歳以上)で 1万9,740人(53.7%)、次いで成人(18歳以上65歳未満)1万3,246人(36.0%)、少年(7歳以上18歳未満)3,494人(9.5%)、乳幼児(7歳未満)275人(0.7%)の順。

図1 2019年8月の年齢区分別の熱中症救急搬送人員

2019年8月の年齢区分別の熱中症救急搬送人員

新生児:生後28日未満、乳幼児:生後28日以上〜満7歳未満。少年:満7歳以上〜満18歳未満。成人:満18歳以上〜65歳未満。高齢者:満65歳以上
(出典:総務省「2019年8月の熱中症による救急搬送状況」)

初診時の重症度

医療機関に搬送された後の初診時の重症度は軽症(外来診療)が最も多く2万2,538人(61.3%)、次いで中等症(入院診療)1万2,841人(34.9%)、重症(長期入院)1,150人(3.1%)だった。

図2 2019年8月の医療機関での熱中症初診時における傷病程度別の救急搬送人員

2019年8月の医療機関での熱中症初診時における傷病程度別の救急搬送人員

死亡:初診時において死亡が確認されたもの。重症(長期入院):傷病程度が3週間以上の入院加療を必要とするもの。中等症(入院診療):傷病程度が重症または軽症以外のもの。軽症(外来診療):傷病程度が入院加療を必要としないもの。その他:医師の診断がないもの、および、傷病程度が判明しないもの、その他の場所へ搬送したもの。
なお、傷病程度は入院加療の必要程度を基準に区分しているため、軽症の中には早期に病院での治療が必要だったものや通院による治療が必要だったものも含まれる
(出典:総務省「2019年8月の熱中症による救急搬送状況」)

発生場所

熱中症の発生場所は住居が最も多く1万5,963人(43.4%)、次いで道路5,649人(15.4%)、公衆(屋外)4,276 人(11.6%)の順。

図3 2019年8月の発生場所別の熱中症救急搬送人員

2019年8月の発生場所別の熱中症救急搬送人員

住居:敷地内すべての場所を含む。仕事場①:道路工事現場、工場、作業所など。仕事場②:田畑、森林、海、川など(農作業、畜産作業、水産作業を行っている場合のみ)。教育機関:幼稚園、保育園、小・中・高校、専門学校、大学など。公衆(屋内):不特定者が出入りする場所の屋内部分(劇場、コンサート会場、飲食店、百貨店、病院、公衆浴場、駅など)。公衆(屋外):不特定者が出入りする場所の屋外部分(競技場、屋外駐車場、野外コンサート開場、駅など)。道路:一般道路、歩道、有料道路、高速道路など。その他:上記に該当しない項目。
(出典:総務省「2019年8月の熱中症による救急搬送状況」)

都道府県別発生率

8月の熱中症による救急搬送者数が最も多かったのは東京で次は大阪だが、これを人口10万人あたりに換算して比較すると、最多は福島県で10万人あたり46.45人だった。なお、最小は北海道の13.60人、全国平均は28.93人だった。

熱中症は正しい知識を身につけることで、適切に予防することが可能。総務省では予防対策として、日陰や涼しいところで休憩をとること、こまめに水分補給を行うこと、屋外では帽子をかぶることなどに心がけるよう呼び掛けている。来年の東京2020はまさに熱中症ハイリスクの時期と言える。屋外競技の会場はもちろん、屋内競技の観戦や自宅などでのテレビ観戦でも、十分な対策が必要になりそうだ。

詳細はこちら(総務省)

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