コロナ渦でも楽しく運動を! 各府省庁の運動・スポーツ啓発コンテンツをスポーツ庁が紹介
スポーツ庁のサイトに「各府省庁における運動・スポーツ啓発のオリジナルコンテンツ紹介サイト」というページが掲載された。これらは各府省庁が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックに伴う行動変容、あるいは外出自粛の影響により生じている、運動不足の解消や健康二次被害の対策を目的として公開しているものとのこと。自衛隊体操のような硬派なものから、お笑いタレントが登場するものまで、それぞれ特色を出しているようだ。
今回は、このページに掲載されているコンテンツを、リンク先情報を追加して少し詳しく紹介する。
厚生労働省関連
おうちで+10超リフレッシュ体操
自宅で簡単に運動ができるよう、近畿大学准教授の谷本道哉氏考案の3種類の体操について、解説動画、実践動画を掲載している。3種類の体操とは、「超リフレッシュ体操」「超リフレッシュ筋トレ」「超リフレッシュキックボクササイズ」の三つで、それぞれ開設と実践があり計6本の動画で構成されている。どれも3~5分ほどの時間であり、気軽に始められそうだ。
この三つのうち「超リフレッシュ体操」はラジオ体操の動きをゆっくり行うというもの。「超リフレッシュ筋トレ」は、スクワット、腕立て伏せ、腹筋運動の三つのみ。正しいやり方で、短時間で筋肉を追い込むテクニックがわかる。
なお、この動画は、同省が推進する「スマート・ライフ・プロジェクト」のサイト内に掲載されている。スマート・ライフ・プロジェクトは、「健康寿命をのばしましょう」をスローガンにした国民運動。運動、食生活、禁煙の3分野を中心に、具体的なアクションの呼びかけを行っている。
地域がいきいき集まろう! 通いの場(ご当地体操マップ)
高齢者がそれぞれの居住環境で健康に過ごすための情報、とくに全国の自治体が考案した自宅でもできる体操動画を紹介した「ご当地体操マップ」などや、COVID-19に配慮して通いの場の取り組みを実施するための留意事項などを紹介している特設サイト。
日本地図から見たい都道府県をクリックすると、その地域の自治体が作成しているオリジナル動画がリストで表示される。各動画にはタグ(キーワード)があり、検索に便利。
試みに東京都をクリックすると、区や市などが作成した約40本の動画が一覧で見られ、「#座位」「#口腔」「#認知症予防」「#みじかめ(5分程度)」「#ほどほど(10〜15分程度)」「#しっかり(20分以上)」「#いきいき百歳体操」というタグで絞り込むことができる。
東京ストレッチ物語(働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」)
ストレッチは体の改善だけではなく心のケアにも効果があり、働く方が仕事の合間や休憩などの“すきま時間”でできるストレッチを動画で紹介するというもの。
お笑いコンビ「TKO」の木本武宏さんが“おとぼけ課長”役、タレントの鈴木奈々さんが“超天然社員”役を演じ、コミカルな展開でリフレッシュの方法を教えてくれる。導入編を含めて合計9本の動画がある。監修は、ヘルスケア・トレーナーで心理相談員の浜谷啓三氏。
導入編以外のタイトルは、「準備編:呼吸法と基礎」「上半身がしんどい」「背中がしんどい」「首がしんどい」「腰がしんどい」「足がむくんだ」「目が疲れた」「心のプレッシャー」。いずれも2~3分ほど。
環境省関連
谷本先生の筋肉エコ元気体操でナッジ講座 with 西川貴教
より良い選択や行動をそっと後押しする「ナッジ」を学ぶため、ナッジアンバサダーの谷本道哉氏(近畿大学)とアーティストでボディービルダーとしても活躍している西川貴教さんが登場。「筋肉エコ元気体操」を動画で紹介する。
約15分間、室内で道具を使わずにできるトレーニングを、二人が実践。最後は、二人一緒に「筋肉とエコは裏切らない!」とまとめて終了。
防衛省関連
【運動不足解消】自宅で「海上自衛隊第1体操」をやってみよう!
「海上自衛隊第1体操」。時間は約5分。ピアノの演奏にあわせて、膝の曲げ伸ばしや、肩回しなど18の動作を行うという内容。自衛隊の体操と聞くと、どれだけ負荷がかかるのかと不安になるが、動画を見る限りではラジオ体操第1よりも楽にできそうだ。ただ、「胸をそらせ」「頭を回せ」と、命令調で指示される点は、自衛隊体操らしい。なお、自衛隊では「頭」は「あたま」ではなく「かしら」と呼ぶようだ。
【お手軽筋トレ】 室内バージョン 自衛隊体育学校
体力つくりのプロ、自衛隊体育学校教官直伝のエクササイズ。レベル4~1に分かれているので、自分の体力に合わせて実践できる。
腕立て伏せについて、体力に自信がない人向けの「レベル4」は、マットを敷いて膝を立てて行うことで、腕への負荷を減らす。あまり体力に自信がない人向けの「レベル3」は、机などに腕をつくことで、やや腕への負荷を減らす。「レベル2」は一般的な腕立て伏せ。体力に自信のある人向けの「レベル1」は、手を床から離して叩く動作を挟んで行う。
新型コロナウイルスに対するワクチン接種がスタートし、パンデミックにもわずかに明るさが見え始めたが、以前のような自由な外出はまだ当面控える必要がありそうだ。行政府発の運動啓発動画に、今から一通りトライしてみるのもよいかもしれない。
関連情報
各府省庁における運動・スポーツ啓発のオリジナルコンテンツ紹介サイ(スポーツ庁)