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ステイホーム中、家での時間を最大限に活用しよう! 米国栄養アカデミーがアドバイス

緊急事態宣言による外出自粛期間の延長が決まった。5月末までのあと1カ月近く、ステイホームの生活が続く。だれもが不自由さに耐えており、それを互いに支え合うための動きもネットを中心に活発に行われている。

もちろんこれは日本だけではなく、世界各地で多くの人々や団体が「きっと誰かのためになる」情報を提案し、発信している。その一つとして、米国の栄養と食事のアカデミー(Academy of Nutrition and Dietetics;AND, 旧・米国栄養士会)がリリースした「Make the Most of Your Time at Home(家での時間を最大限に活用する)」を紹介する。

家族の存在を見つめ直す

いまは家の中が人でいっぱいの"フルハウス"状態。あなた自身やあなたの子どもが、我が家の中で時間を持て余したりしていませんか? そのことに気づいたら、生産的で健康的な時間の過ごし方を見つけてください。

子どもは通常、毎日平均7.5時間をメディアの視聴や情報通信に費やしていて、成人はそれに平均1日11時間を使っています。子どもやあなたがともにメディアに費やす時間を減らすことで、ライフスタイルにプラスの作用が現れます。ステイホームで増えた時間をメディアの視聴にあてるのではなく、その時間を家族の絆を温めることに使ってみてはいかがでしょうか。

朝食を欠食すると摂取エネルギー量は少ないが肥満が増える。身体活動との関連は限定的

家族みんなで食事

家族が食卓を囲むことには、さまざまなメリットがあります。まず、家庭で食べることは、健康的な食事とはどういうものかを親が子どもに伝える良い機会と言えます。

それは単に栄養面についてのみを意味するのではありません。家族と定期的に食事を共にする子どもは、果物や野菜の摂取量が多く、健康的な体重を保っていることが多いばかりでなく、問題のある行動が少なく、成長の過程でドラッグやタバコ、アルコールを使用する可能性が低くなります。一緒に食事をとることで、子どもにとって親がより近い存在となり得ます。

食事はシンプルなものでも構いません。少し余分に作っておくことで、それを週末に再加熱して用いることが可能です。様々な料理に使える食材を工夫すれば、料理にかける時間を大幅に節約することができます。例えば、鶏の胸肉を使った料理を3つ作るのではなく、6つ作れないか考えてみてください。

子どもに料理をさせてみよう

家族の食事の準備は、子どもも一緒にさせましょう。

[子どもの年齢と能力に応じたアイデア]

  • 3~5歳:簡単な食材を混ぜ合わせる/サヤインゲンのへたやすじをとる/サラダ用のレタスをちぎる/クッキーカッターで型抜き
  • 6~7歳:果物や野菜の皮剥き/トウモロコシの実をとる/卵を割る/食材の計量
  • 8~9歳:缶切り/柑橘系の果物のジュースを作る/料理中の食品の温度を確認/卵をとぐ/鶏肉を叩く
  • 10歳以上:野菜のスライスまたはチョップを作る/ジャガイモを茹でる/電子レンジやオーブンを使った調理/コンロを使った煮込み

時間をかけて少しずつ子どもができることを増やしていきましょう。子どもが毎晩の食事のテーマやメニューを選べるようになることで、家族の食事がさらに楽しくなります。テーブルで食べるのではなく、床に毛布を広げた上に料理を並べるのも良いアイデアです。室内でピクニックをしましょう。

食品安全について

料理に子どもを参加させる際には、適切な食品安全への配慮が家族の健康維持に必要です。まず、石鹸水で少なくとも20秒間手を洗うことから始めます(「ハッピーバースデー」のコーラスを2回歌うのにかかる時間です)。使い捨てのペーパータオル、清潔な布タオル、または風で手を乾かします。髪の長い人は、必ずポニーテールにセットしておいてください。

細菌がキッチン全体に広がるのを防ぐために、使用後は毎回、調理スペース、まな板、食器、調理器具を熱い石鹸水で洗ってください。野菜や果物などは水で洗い流せばよく、石鹸は必要ありません。魚介類や肉、鶏肉、卵は洗うと細菌がより繁殖する可能性があるため、避けてください。

料理中には指を舐めないように、そして食材を食べないように子どもに教えてください。

春の大掃除

子どもが家にいる間、料理の手伝いをさせるついでに、掃除も手伝わせてストレス軽減を図りましょう!

料理スペースと電化製品、まな板、調理器具など、キッチンの表面をすべて拭き取ります。冷蔵庫と冷凍庫をチェックし、細菌が隠れていそうな棚や引き出しを掃除することも忘れずに。食中毒を引き起こす可能性のある細菌は目に見えないため、わずかな隙間を含むすべての表面が、きちんと掃除されていることを確認してください。水漏れが起きていたら修理し、臭いがあればその原因を取り除きます。こぼれているものを拭き取り、表面を熱い石鹸水で拭き取って、よくすすいでください。引き出しの下やガラス棚の端をきれいにしてください。

冷蔵庫の温度が40°F(4.4℃)以下に設定されていることを確認します。冷蔵庫内の臭いをなくすには、重曹の箱を棚に置きます。溶剤や研磨剤、クレンザーは使用しないでください。食品やアイスキューブにケミカル臭がついたり、冷蔵庫の内側を傷つける可能性があります。

収納スペースにある冷蔵品と非冷蔵品の双方を確認し、腐敗していたり品質が低下している食品を捨てます。「賞味期限」と「消費期限」の違いをご存知ですか? 「賞味期限」は、安全性関連の期限ではなく、最適な品質で製品を使用するために推奨される最後の日付です。一方、「消費期限」の日付は、その日付以降、その製品を食べてはいけないことを意味します。

身体活動を続ける

身体活動に励むことで、精神的な健康と体の健康を保つことができます。子どもやティーンエイジャーは連日、またはほぼ毎日、中程度から激しい身体活動を60分程度は必要です。一度にまとめて行うのも良いですし、1日を通して短い時間の身体活動を積み重ねて行っても構いません。

家族の身体活動量を維持するためのアイデアをいくつか紹介します。

  • 屋外で鬼ごっこやサッカー、またはフリスビーを投げたりして時間を過ごしましょう。
  • 家族でサイクリングをしたり、一緒に散歩したりしましょう。
  • 屋内で、テニス、ボーリング、野球などの身体活動を必要とするテレビゲームの対戦をするのも良いでしょう。ダンスのビデオやアクティブなゲームを使用すれば、テレビもアクティブなツールに変えられます。
  • 音楽を流し、家族でダンスパーティーを開いてはいかがでしょうか。
  • 雑草を引き抜いたり、植物を植えたり、水やりをしたり、散歩をしたり、ガレージを掃除したりするなど、身体活動を伴う屋外での雑用を、子どもたちが積極的に手伝うようにさせてください。陽気な音楽で家事の楽しさを盛り上げ、家族の一員として彼らが成すべきこと成し遂げるようにしてください。

突然起こった今の状況は抗しがたいものかもしれません。しかし、その中でわずかに見える好転の兆しは、家族の絆をいっそう強くすることでしょう。

関連情報

米国栄養と食事のアカデミー(Academy of Nutrition and Dietetics;AND)

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