文科省・学校保健統計(2)体重―5歳から17歳の平均体重、肥満・やせ(痩身)の傾向
令和元年度「学校保健統計」の結果紹介の2回目は、体重の推移と肥満・やせ(痩身)の傾向を紹介する。
体重はほぼ横ばいだが、11歳女子はわずかに低下
体重の平均値は、平成10年度から18年度あたりをピークに、その後横ばいか年齢層によっては減少傾向がみられる。
年 齢 | 令和元年度 | 平成30年度 | 前年度差 | 平成元年度 (親の世代) | 世代間差 | |
---|---|---|---|---|---|---|
幼稚園 | 5 | 18.9 | 18.9 | 0.0 | 19.3 | -0.4 |
小学校 | 6 | 21.4 | 21.4 | 0.0 | 21.5 | -0.1 |
7 | 24.2 | 24.1 | 0.1 | 24.0 | 0.2 | |
8 | 27.3 | 27.2 | 0.1 | 27.0 | 0.3 | |
9 | 30.7 | 30.7 | 0.0 | 30.3 | 0.4 | |
10 | 34.4 | 34.1 | 0.3 | 33.7 | 0.7 | |
11 | 38.7 | 38.4 | 0.3 | 37.9 | 0.8 | |
中学校 | 12 | 44.2 | 44.0 | 0.2 | 43.4 | 0.8 |
13 | 49.2 | 48.8 | 0.4 | 48.7 | 0.5 | |
14 | 54.1 | 54.0 | 0.1 | 54.1 | 0.0 | |
高等学校 | 15 | 58.8 | 58.6 | 0.2 | 58.7 | 0.1 |
16 | 60.7 | 60.6 | 0.1 | 60.6 | 0.1 | |
17 | 62.5 | 62.4 | 0.1 | 62.0 | 0.5 |
年 齢 | 令和元年度 | 平成30年度 | 前年度差 | 平成元年度 (親の世代) | 世代間差 | |
---|---|---|---|---|---|---|
幼稚園 | 5 | 18.6 | 18.5 | 0.1 | 18.9 | -0.3 |
小学校 | 6 | 20.9 | 20.9 | 0.0 | 21.0 | -0.1 |
7 | 23.5 | 23.5 | 0.0 | 23.6 | -0.1 | |
8 | 26.5 | 26.4 | 0.1 | 26.4 | 0.1 | |
9 | 30.0 | 30.0 | 0.0 | 29.8 | 0.2 | |
10 | 34.2 | 34.1 | 0.1 | 33.9 | 0.3 | |
11 | 39.0 | 39.1 | -0.1 | 38.7 | 0.3 | |
中学校 | 12 | 43.8 | 43.7 | 0.1 | 43.8 | 0.0 |
13 | 47.3 | 47.2 | 0.1 | 47.4 | -0.1 | |
14 | 50.1 | 49.9 | 0.2 | 50.0 | 0.1 | |
高等学校 | 15 | 51.7 | 51.6 | 0.1 | 51.9 | -0.2 |
16 | 52.7 | 52.5 | 0.2 | 52.5 | 0.2 | |
17 | 53.0 | 52.9 | 0.1 | 52.6 | 0.4 |
平均体重の推移
男子の体重は、7~8歳、10~17歳で前年度よりわずかに増加している。5~6歳、9歳では前年度と変化なし。
男子の平均体重の推移
女子の体重は、5歳、8歳、10歳、12~17歳で前年度よりわずかに増加、11歳でわずかに減少している。6~7歳、9歳は前年度と変化なし。
女子の平均体重の推移
親世代の体重との比較
令和元年度の体重を親の世代(30年前の平成元年度の数値)と比較すると、最も差がある年齢は、男子では11~12歳で0.8㎏、女子では17歳で0.4㎏それぞれ重い。なお、男子、女子ともに昭和23年度以降、増加傾向にあったが、平成10年度から18年度あたりにピークを迎え、その後は横ばいもしくは減少傾向にある。
平成13年度生まれ(令和元年度に17歳)の年間発育量をみると、男子では11~14歳時に発育量が著しく、11歳時に最大の発育量を示している。女子では、10~11歳時に発育量が著しく、10歳時に最大の発育量を示している。
この発育量を親の世代(平成元年度に17歳)と比較すると、男子では発育量が最大となる時期は親の世代より2歳早く、女子は1歳早い。
男 子 | 女 子 | ||||
---|---|---|---|---|---|
年 齢 | 平成13年度生まれ (令和元年度17歳) | 昭和46年度生まれ (親の世代の17歳) | 平成13年度生まれ (令和元年度17歳) | 昭和46年度生まれ (親の世代の17歳) | |
幼稚園 | 5歳 | 2.4 | 1.8 | 2.3 | 1.7 |
小学校 | 6歳 | 2.6 | 2.4 | 2.5 | 2.5 |
7歳 | 3.1 | 2.9 | 3.0 | 2.9 | |
8歳 | 3.1 | 3.0 | 3.3 | 3.0 | |
9歳 | 3.7 | 3.3 | 4.2 | 4.1 | |
10歳 | 4.3 | 4.2 | 5.0 | 5.1 | |
11歳 | 5.7 | 5.2 | 4.6 | 5.2 | |
中学校 | 12歳 | 4.8 | 5.7 | 3.7 | 3.9 |
13歳 | 5.1 | 5.9 | 2.7 | 3.2 | |
14歳 | 5.0 | 5.1 | 1.6 | 2.1 | |
高等学校 | 15歳 | 1.7 | 2.2 | 0.9 | 0.6 |
16歳 | 1.9 | 1.4 | 0.5 | -0.1 |
肥満傾向児・やせ(痩身)傾向児は横ばいか、年齢により増加傾向
肥満傾向児および痩身傾向児は、性別・年齢別・身長別標準体重から以下の算出式により、肥満度が20%以上の者を肥満傾向児、-20%以下の者を痩身傾向児としている。
肥満度・痩身度=[実測体重(kg)-身長別標準体重(kg)]/身長別標準体重(kg)×100(%)
両者の割合は、この10年間でおおむね横ばいで、年齢によっては増加傾向にある。
肥満傾向児
肥満傾向児の出現率は前年度と比較すると、男子で16歳を除いた各年齢、女子では6歳、15歳を除いた各年齢で増加している。
肥満傾向児の出現率の推移(男子)
肥満傾向児の出現率の推移(女子)
痩身傾向児
痩身傾向児の出現率は前年度と比較すると、男子では7~10歳、16歳の各年齢、女子では5~9歳、11歳、14歳、16歳の各年齢で減少している。
痩身傾向児の出現率の推移(男子)
痩身傾向児の出現率の推移(女子)
関連情報
令和元年度学校保健統計(学校保健統計調査報告書)の公表について(文部科学省)
文部科学省「学校保健統計」 アーカイブ
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