熱中症予防でも高血圧患者は塩分の摂りすぎに注意 日本高血圧学会が「熱中症を防ぐ6か条」を発表
日本高血圧学会の減塩・栄養委員会は先ごろ、「減塩しながら酷暑を乗り切る!! 熱中症を防ぐ6か条」を公表した。高血圧患者は6g未満の減塩維持が基本であり、3食をきちんと摂っている人の多くは必要な塩分をすでに摂取していることから、熱中症予防のために日常的に塩分を増やす必要はないとしている。また、食事の重要性も強調されている。要旨を抜粋して紹介する。全文は高血圧学会のサイトを参照のこと。

ポイント
- 高血圧の人は、食塩6g/日未満を続ける。
- 一般の人では、食塩の適量摂取(男性7.5g/日未満、女性6.5g/日未満)を心がけ、三食きちんと摂る。
- 自宅などの屋内ではこまめな水分補給を基本とし、炎天下の屋外活動などでたくさん汗をかいた場合のみ、必要な塩分を補う。
- 熱中症予防のために日常的に塩分を増やすことはせず、あくまでもたくさん汗をかいて失った塩分量を、一時的に補うようにする。
熱中症が心配な夏でも、基本はこまめな水分補給と適切な減塩。「熱中症対策には塩分補給が大切」と言われるが、3食きちんと食事をしている人の多くは、必要な塩分をすでに摂取している。そのため、熱中症予防のために日常的に塩分を増やす必要はない。一方、炎天下での作業や運動などで大量の汗をかいた場合には、水分とともに失われた塩分を一時的に補うようにする。
熱中症を防ぐ6か条
1. 高温環境を避ける
屋内ではエアコンや扇風機、遮光カーテンなどを使用。外出や運動は日中の猛暑を避けて早朝や日没後に。外出時は、とくに太い血管が通っている首や脇の下を冷やすことが有効。
2. 「2つの熱中症」を知り、正しく予防しよう
熱中症には、起こる状況によって2つのタイプがある。
(1)日常生活で起こる熱中症(非労作性熱中症)
主に家の中などで、高齢者や疾患のある人に起こりやすい。汗をかきにくく熱が逃げないこと、喉の渇きを感じにくいことで、気づかないうちに脱水が進む。
(2)激しい運動や仕事で起こる熱中症(労作性熱中症)
炎天下での屋外作業や、スポーツ中に若い人にも多く起こるタイプ。大量の汗をかくことで、水分と一緒に体内の塩分も急激に失われる。
大量の汗をかいたときや、そうなることがわかっている場合は、水分と同時に塩分の補給も行う。ただし、スポーツドリンクには500mLあたり食塩約0.5g、水分と塩分のバランスを医療用に調整した飲み物(経口補水液)には500mLあたり食塩約1.5gと、塩分が多く含まれていることから、これらは「たくさん汗をかいた時の一時的な水分と塩分補給」として飲む。
3. 「朝食」をしっかりと、3食バランスよく食べる
熱中症予防の基本は食事。3食きちんと食べることで、食べ物に含まれる水分や、健康を維持するために必要な最低限の塩分・栄養素を自然に補給できる。とくに、日中の暑さに備えるために「朝食」をしっかり摂ることが大切。
4. お酒はほどほどに、睡眠はたっぷりとる
お酒は尿の量を増やして体を脱水傾向にしてしまう。睡眠不足は、体温や血圧を調節する自律神経の活動を低下させ、熱中症になりやすくなる。
5. 夏は「血圧」だけでなく「体重」も測る
とくに炎天下での運動や作業を行うときは、「活動の前後で体重を測る」ことを推奨。
6. 体調が悪いときは、早めに受診を
発熱、食欲がない、吐き気や下痢などの体調不良があるときは、熱中症のリスクが急上昇する。関連情報
減塩しながら酷暑を乗り切る!!熱中症を防ぐ6か条(日本高血圧学会)
シリーズ「熱中症を防ぐ」
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