今年も暑くなる!? 熱中症は情報で予防しよう! 環境省が熱中症特別警戒アラートほか情報提供サービスをスタート
環境省は4月16日、熱中症予防対策として、昨年まで行っていた「熱中症警戒情報(通称:熱中症警戒アラート)」に加えて、より深刻な健康被害が発生し得る場合に備え、ワンランク上の警報である「熱中症特別警戒情報」(通称:熱中症特別警戒アラート)の運用を、4月24日から開始すると発表した。
新たな警報となる「熱中症特別警戒アラート」は、気温がとくに著しく高くなることにより熱中症による重大な健康被害が生ずるおそれのある場合に、環境大臣が発表するもので、「熱中症特別警戒アラートの発表地域では、重大な健康被害が生じるおそれがあることから、自発的な熱中症予防行動を積極的に行ってください。また、家族や周囲の人々においても見守りや声かけ等の共助や、公助を行ってください」と呼び掛けている。なお、環境省と気象庁が共同で発表する「熱中症警戒アラート」も、令和6年度の運用を同日から開始する。
背景・目的
近年、気候変動等の影響により、国内の熱中症による救急搬送人員は毎年数万人を超え、死亡者数も高い水準で推移している。この状況を踏まえ、環境省では気象庁と共同して「熱中症警戒アラート」を令和3年度から運用し、熱中症への警戒を呼びかけてきた。
今般、気候変動適応法の改正により、「熱中症警戒アラート」が「熱中症警戒情報」として法律に位置づけられるとともに、より深刻な健康被害が発生し得る場合に備え、一段上の「熱中症特別警戒情報」が創設された(通称:熱中症特別警戒アラート)。同法に基づき環境省は、従前から運用してきた「熱中症警戒アラート」に加え、気温がとくに著しく高くなり、熱中症による人の健康に対する重大な被害が生じるおそれのある場合に、新たに「熱中症特別警戒アラート」を発表することとし、令和6年4月24日から運用を開始する。
「熱中症特別警戒アラート」が発表された地域では、広域的に過去に例のない危険な暑さ等となり、熱中症による人の健康に係る重大な被害が生じるおそれがあることから、自発的な熱中症予防行動の実施、また、家族や周囲の人々においては見守りや声かけ等の共助や、公助の行動をとるよう促すことを目的としている。
以前からある「熱中症警戒アラート」と新設された「熱中症特別警戒アラート」
「熱中症警戒アラート」、「熱中症特別警戒アラート」の運用方法
発表の単位: 熱中症警戒アラートは、全国を58に分けた府県予報区等を単位として発表される。 熱中症特別警戒アラートは都道府県単位で発表される。
発表の基準とタイミング: 熱中症警戒アラートは、府県予報区等内の暑さ指数(WBGT※)情報提供地点のいずれかにおいて、日最高暑さ指数が33以上となることが予測される場合に、前日の午後5時または当日の午前5時に発表される。 熱中症特別警戒アラートは、各都道府県内のすべての暑さ指数(WBGT)情報提供地点において、翌日の日最高暑さ指数が35以上となることが予測される場合に、前日の午後2時に発表される。
運用期間
令和6年4月24日(水)~令和6年10月23日(水)
情報提供方法
環境省熱中症予防情報サイト【パソコン】
環境省熱中症予防情報サイト【スマートフォン】
環境省熱中症予防情報サイト【携帯電話】
熱中症予防行動
政府は、「熱中症対策実行計画」(令和5年5月閣議決定)に基づき、関係府省庁と連携しながら「熱中症予防強化キャンペーン」に取り組んでいる。
関連情報
シリーズ「熱中症を防ぐ」
熱中症・水分補給に関する記事
- 子どもたちが自ら考えて熱中症を予防するためのアニメを制作・公開 早稲田大学・新潟大学
- 真夏の試合期の脱水による認知機能への影響は、夜間安静時には認められず U-18女子サッカー選手での検討
- 2040年には都市圏の熱中症救急搬送社数は今の約2倍になる? 医療体制の整備・熱中症予防の啓発が必要
- 東京2020で競技場外の医療機関を受診したアスリートの特徴が明らかに
- 暑い夏、外で遊ぶ子どもは首を冷やすと良い? 子どもの身体活動時間が延びる可能性
- バランスの良い食事が熱中症リスクの低さと関連? 国内学生アスリートの横断研究で有意な結果
- 日本人に必要な1日の水分は体重1kgあたり45~56mL
- 発表!「スポーツ栄養Web」2023年に最も読まれたニュースランキング・トップ30
- SNDJ栄養教育支援ネットワーク『Well-trition(ウェルトリション)事業』スタートのご案内
- 快適な気温であっても水分が不足するとパフォーマンスは低下する