今年の6月は過去最高の暑さを記録、熱中症搬送者数は過去最多の1万7,229人 災害級の猛暑が高齢者中心に直撃
消防庁は23日、本年6月の熱中症による救急搬送人員の確定値を発表した。気象庁が統計を開始した明治31年以降、今年の6月の月平均気温は6月として最も高くなるなど非常に厳しい暑さであったこともあり、6月の熱中症による救急搬送人員は全国で1万7,229人を記録し、6月分の調査を開始した平成22年以降で最多となった。

年齢区分別では、高齢者が最も多く全体の約6割を占めた。初診時における傷病程度別は、入院が必要(中等症・重症)な患者が約4割、発生場所別については住居が最も多く、次いで道路、公衆(屋外)、仕事場の分類1(道路工事現場、工場、作業所等)の順だった。
令和7年6月の熱中症による救急搬送状況の概要
総数
令和7年6月の全国における熱中症による救急搬送人員は1万7,229人だった。これは、6月分の調査を開始した平成22年以降で最も多い搬送人員であった(図1)。
図1 6月における熱中症による救急搬送人員数(年別)

年齢区分別の救急搬送人員
高齢者(満65歳以上)が最も多く1万342人(60.0%)。次いで成人(満18歳以上満65歳未満)5,246人(30.4%)、少年(満7歳以上満18歳未満)1,534人(8.9%)、乳幼児(生後28日以上満7歳未満)105人(0.6%)の順(図2)。
図2 熱中症による救急搬送人員【年齢区分別(構成比)】

医療機関での初診時における傷病程度別の救急搬送人員
軽症(外来診療)が最も多く1万750人(62.4%)、次いで中等症(入院診療)6,006人(34.9%)、重症(長期入院)384人(2.2%)の順(図3)。
図3 熱中症による救急搬送人員【初診時における傷病程度別(構成比)】

※なお、傷病程度は入院加療の必要程度を基準に区分しているため、軽症の中には早期に病院での治療が必要だった者や通院による治療が必要だったものも含まれる。
発生場所別の救急搬送人員
住居が最も多く6,819人(39.6%)、次いで道路3,404人(19.8%)、公衆(屋外)2,012人(11.7%)、仕事場(1)1,545人(9.0%)の順(図4)。
図4 熱中症による救急搬送人員【発生場所別(構成比)】

もはや猛暑は「災害」。周りの人や離れて暮らす家族等への呼び掛けも必要
なお、総務省消防庁では、「皆様へのお願い」として以下の情報を発信している。
- 6月中旬以降、命にかかわる危険な暑さが続いており、今後も引き続き全国的に厳しい暑さになる見込み。
- 多くの人が病院に運ばれたり亡くなったりする熱中症を引き起こす猛暑は、もはや「災害」といっても過言でない。
- 屋内外や昼夜を問わず、自身の命を守るため、下記枠内の基本的な熱中症予防対策を徹底するとともに、周りの人や離れて暮らす家族等への呼び掛けを。
基本的な熱中症予防対策
- 喉の渇きを感じる前のこまめな水分補給や適切な塩分補給
- 室内の温湿度をこまめに測るとともに、エアコン・扇風機をためらわずに使う(エアコンが使用できないときは、涼しい服装に着替え、濡れたタオル等を肌に当て、うちわであおぐと熱が放散される)
- 屋外の作業ではこまめに休憩をとる
- 熱中症警戒アラートが発表されるような日は、外出をできるだけ控え暑さを避ける
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