令和元年 国民健康・栄養調査(4)飲酒習慣および肥満・低栄養、糖尿病などの状況
厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査」の結果を4回にわたって紹介している。最終回の今回は、飲酒習慣や、肥満・やせ、糖尿病・血圧・血清脂質などに関する調査結果を紹介する。
7.飲酒習慣および肥満・やせ、糖尿病・血圧・血清脂質の状況
飲酒の状況
生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している人の割合は、男性14.9%、女性9.1%である。平成22年からの推移でみると、男性では有意な増減はなく、女性では有意に増加している。年齢階級別にみると、その割合は男性では40歳代、女性では50歳代が最も高く、それぞれ21.0%、16.8%。 なお、「生活習慣病のリスクを高める量」とは、1日あたりの純アルコール摂取量が男性40g以上、女性20g以上。「健康日本21(第二次)」では、その該当者の割合を、男性13%、女性6.4%にする目標を掲げている。
年齢調整した生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している人の割合
生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している人の割合
肥満およびやせの状況
肥満者(BMI25以上)の割合は、男性33.0%、女性22.3%で、この10年間でみると、女性では有意な増減はみられないが、男性では平成25年から令和元年の間に有意に増加している。
やせ(BMI18.5未満)の割合は、男性3.9%、女性11.5%で、この10年間で男女とも有意な増減はみられない。また、20歳代女性のやせの割合は20.7%。
なお、「健康日本21(第二次)」では、肥満者の割合を、20~60歳代男性では28%、40~60歳代女性では19%とし、また20歳代女性ではやせの割合を20%とする目標を掲げている。
年齢調整した肥満(BMI≧25)の割合
肥満者(BMI≧25)の割合
年齢調整したやせ(BMI<18.5)の割合
低栄養の状況
65歳以上の高齢者の低栄養傾向(BMI20以下)の割合は、男性12.4%、女性20.7%で、この10年間で男女とも有意な増減はみられない。年齢階級別にみると、男女とも85歳以上でその割合が高い。
なお、「健康日本21(第二次)」では、低栄養傾向の高齢者の割合22%という目標を掲げている。
年齢調整した低栄養傾向(BMI ≦20)の割合の年次推移(65歳以上)
低栄養傾向(BMI ≦20)の割合(65歳以上)
糖尿病・血圧・血清脂質の状況
- 糖尿病:
- 「糖尿病が強く疑われる人」の割合は、男性19.7%、女性10.8%で、この10年間で男女とも有意な増減はみられない。年齢階級別にみると、年齢が高い層でその割合が高い。
- 血圧に関する状況:
- 収縮期血圧の平均値は、男性132.0mmHg、女性126.5mmHgで、この10年間で男女とも有意に低下している。収縮期血圧が140mmHg以上の人の割合は男性29.9%、女性24.9%で、この10年間でみると、男女とも有意に減少している。
- 血中コレステロールに関する状況:
- 血清総コレステロール値が240mg/dL以上の人の割合は、男性12.9%、女性22.4%で、この10年間でみると、男性では有意な増減はみられないが、女性では有意に増加している。血清nonHDL-コレステロール値の平均値は、男性141.9mg/dL、女性145.9mg/dLで、この10年間で男女とも有意な増減はみられない。
これらの情報のほか、「令和元年 国民健康・栄養調査」では、喫煙者率および受動喫煙の機会がある人の割合が低下傾向にあることや、災害時用の非常食の備えのある世帯の割合に地域格差があることなどが報告されている。
令和元年「国民健康・栄養調査」(厚生労働省)
- 第1回:4人に1人は食習慣を「改善するつもりはない」、運動習慣を「改善するつもりはない」人も4人に1人
- 第2回:男性の3割、女性の4割が健康食品を利用、食生活に影響を与えている情報源。若年者ではネットが高比率
- 第3回:栄養・食生活の状況。20代女性の摂取エネルギー量が1,600kcalに、身体活動・運動に関する状況。女性の歩数や運動習慣のある人が減少
- 第4回:飲酒習慣および肥満・低栄養、糖尿病などの状況