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低GI栄養スポーツバーの摂取で、サッカー特有のスキルが向上するか?カナダの研究

炭水化物は長時間運動の重要なエネルギー源であり、長時間運動の中盤での疲労は炭水化物の貯蔵、つまり、血糖、肝臓・筋肉のグリコーゲンの枯渇と関連している。持久力はグリコーゲン貯蔵の減少によって影響を受け、例えばサッカーの試合では、ゲームの後半に発生する。筋グリコーゲンのレベルが低い選手は、しばしば試合の最後の15分間に低速でしか走行できない。

低GI栄養スポーツバーの摂取で、サッカー特有のスキルが向上するか?

低GI栄養バーと高GI栄養バーとで、パフォーマンスへの影響を比較

一方、炭水化物摂取後の血中グルコース濃度の増加速度の指標となるグリセミックインデックス(GI)が低い食品は、高GI食品に比べて持久系スポーツのパフォーマンスを向上させる。ただしサッカーに求められる種々のパフォーマンスに対する低GI食品の有用性は十分には検討されていない。

そこで本研究では、ドリブル、キック精度、ヘディングなど、サッカー特有のスキルが、高GIスポーツ栄養バーよりも低GIスポーツ栄養バー摂取によって向上すると仮定し、検討を行った。

研究デザインは、同一の被験者に条件を変えて2回テストを施行し、被験者本人および結果を判定する研究者ともに、どちらの栄養バーが用いられたのかがわからないようにする、二重盲検クロスオーバー法。被験者は男性のレクリエーションサッカー選手8名で、年齢30±7歳、体重76.6±8.6kg、VO2max56.5±2.5mL/kg/分。

低GIバーのGIは45、高GIバーは101で、エネルギー量(同順に758、761kcal)および栄養素比率は同等に調整されており、味覚にも配慮され、被験者が摂取後に「どちらの栄養バーだと思うか」の質問に正しく推測できたのは2名のみだった。

模擬試合の2時間前に、1.5g/kgの炭水化物を摂取するのに十分な量の栄養バーを摂取し、ハーフタイムにも0.38g/kg炭水化物に相当する栄養バーを摂取した。各条件間のテストには少なくとも1週間の間をおいた。

試合中の炭水化物酸化率と、敏捷性などのスキルの一部に有意差

試合中、血糖値は指先採血により、5、15、30、60、90、120分に測定し、その他の血液マーカーは試合前とハーフタイム、試合終了時の静脈採血により測定した。

血糖、インスリン反応、遊離脂肪酸の変化

血糖値は高GIバー摂取時において、試合前は有意に高値だったが試合中は同レベルだった。インスリンレベルも時間の経過に従い低下したが、群間差については血糖値同様、試合前のみ高GIバー摂取時が有意に高値だった。

非エステル化脂肪酸(non-esterified fatty acids;NEFA)は、時間の経過とともに上昇したが群間差はなかった。

炭水化物酸化率、乳酸値への影響

試合中の炭水化物酸化率は、低GIバー摂取時のほうが有意に低値で推移した(2.17±0.6 vs 2.72±0.4g/分,p<0.05)。

乳酸値に群間差は認められなかった。

サッカースキルやRPEへの影響

試合後半の72分時点において、低GIバー摂取時はヘディング(ジャンプの高さ:24.7±4.3 vs 22.2±4.5cm,p<0.01)と敏捷性(6.1±0.6 vs 5.7±0.4〈任意単位〉,p<0.01)につついて、高GIバー摂取時に比し有意に優れていた。その他の時間帯や、ドリブル、キック精度については、有意差はみられなかった。

試合中の自覚的運動強度(Rate of Perceived Exertion;RPE)の平均は、低GIバー摂取時のほうが低値だったが有意差がなかった(5.2±1.5 vs 5.4±1.3,p>0.05)。

有害事象は報告なし

有害事象は両群とも、消化器症状も含め、報告されなかった。

結論として、模擬サッカーの試合前に低GIスポーツ栄養バーを摂取することで、高GIスポーツ栄養バー摂取に比較し、炭水化物の酸化率が抑制され、パフォーマンスが若干改善された。著者らは「炭水化物の貯蔵がさらに枯渇するような条件、つまり時間超過、試合の延長、ペナルティーキックなどにおいて、サッカースキルのパフォーマンスにどのように影響するか、さらなる調査が必要」と述べている。

文献情報

原題のタイトルは、「The Effects of Low- and High-Glycemic Index Sport Nutrition Bars on Metabolism and Performance in Recreational Soccer Players」。〔Nutrients. 2020 Apr 2;12(4):982〕
原文はこちら(MDPI)

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