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地中海食に基づく栄養指導がランナーとキックボクサーに有効

地中海食に基づく栄養指導がランナーとキックボクサーに有効

運動と健康的な食事がヒトの生活・生存に好影響を与えることは論を俟たない。ただし近年、この2点の相乗効果は、体重管理や非感染性疾患の予防・管理の側面から語られることが多い。それに対し本研究は、地中海食をベースとする健康的な食生活が、身体的パフォーマンスに及ぼす影響を調査した、イタリアからの報告。具体的にはキックボクサーとランナーを研究対象としている。

イタリアの大学スポーツセンターから40名のスポーツ選手がエントリーされた。内訳は、20名がキックボクシング、20名がハーフマラソン。両者はそれぞれさらに10名ずつに分けられ、一方は栄養カウンセリング群とし被験者は栄養カウンセリングに従うよう指示され、もう一方はコントロール(対象)群とされた。

ベースラインにおいて、ハーフマラソンランナーはキックボクサーと比較して、VO2maxが高く、安静時代謝率は低かった。

3カ月間の介入後、栄養指導を受けた群のキックボクサーでは対照群に比し、カウンタームーブメントジャンプ(腕の動作を制限した条件でのジャンプ)と、スクワットジャンプ(膝を曲げた姿勢から反動を使わずにジャンプする垂直とび)記録の有意な向上がみられた(それぞれ、p=0.015、p=0.012)。さらに体脂肪率の有意な減少も認められた(p=0.008)。

一方、栄養指導を受けたハーフマラソンランナーも、有意なVO2maxの増加と体脂肪率の減少が観察された(それぞれ、p=0.007、p=0.002)。カウンタームーブメントジャンプやスクワットジャンプも、対照群に比し向上していた。

3カ月間の介入によって全グループのアスリートで有意な向上が達成されていたが、トレーニングと栄養カウンセリングを受けた群は、その効果が最大化されていた。

文献情報

原題のタイトルは、「The benefits of nutritional counselling for improving sport performance」。〔J Sports Med Phys Fitness. 2019 Jun 18〕

原文はこちら(PubMed)

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