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12/7〜8開催「東京栄養サミット2021」特設サイトがオープン　厚生労働省

2021年11月23日

厚生労働省のWEBサイトに「東京栄養サミット2021」特設サイトが設置された。「日本の栄養政策」とともに関連情報が集約されている。東京栄養サミットは、12月7日（火）～8日（水）に、日本政府主催により都内で開催される。当初は昨年12月に開催予定であったものが、新型コロナ感染症パンデミック等の影響により1年延期された。

厚生労働省「東京栄養サミット2021」

栄養サミットとは

栄養サミットは、2012年開催のロンドンオリンピック・パラリンピック競技大会を契機に始動した、栄養改善に向けた国際的な取り組み。2013年にロンドン、2016年にリオで開催され、今年は東京で開催される。

東京栄養サミット2021では、これまでの議論の中心であった低栄養だけではなく、低栄養と過栄養が併存する「栄養不良の二重負荷」をも対象として、その解決に向けた議論が予定されている。栄養不良の二重負荷は、低栄養と過栄養が個人内・世帯内・集団内で同時にみられる、または一生涯の中で低栄養と過栄養の時期が存在するなど、低栄養と過栄養の双方が健康の負荷となっている状態・環境のこと。とくに中所得国でこの問題が深刻になりつつある。

厚労省では、同省のこれまでの栄養政策の知見・経験を基に本サミットに参画して、「持続可能な開発目標（Sustainable Development Goals；SDGs）」の達成に向けて、さらに今後の栄養に関する国際貢献（諸外国での栄養政策の立案・展開支援）につなげていくとしている。

参考：「東京栄養サミット2020」本年12月開催　栄養での国際貢献を推進

特設サイトについて

東京栄養サミット2021特設サイトには、本サミットが、「世界が栄養不良という世界的な課題に取り組む方法を変える歴史的な機会を提供する」と述べられている。

その背景として、「国連（UN）が10年にわたって推進している栄養に関する活動の半ばにあたり、母体、乳児、幼児の栄養に関する世界保健総会（WHA）の目標を達成まで5年、SDGに達するまで10年という重要な時期に開催される」とし、「過去の栄養サミットの功績を引き継ぎ、より健康で栄養的に改善された未来に向けた新たなレースの始まりを示す。これは、最も脆弱な人々を含むすべての人々が2030年までに安全で栄養価の高い食物を手頃な価格で入手できる世界を実現するためのレースとなる」との開催意義が掲げられている。

特設サイトには、「2021ビジョンとロードマップ」や「ビジョンとロードマップ」などの栄養サミット関連情報・リソースが公開されている。現時点ではそれらの多くが英語だが、日本語の資料も順次追加されるという。

日本語のほかに英語、フランス語、スペイン語の動画で「日本の栄養政策」を紹介

一方、「日本の栄養政策」特設サイトには、SDGsの達成には栄養改善の取組が不可欠であること、日本では傷病者や被災者をもカバーする栄養政策を推進している現状が、多くのデータとともに解説されている。また同サイトには、「日本は、経済成長に先立って栄養政策を始動・推進し、『誰一人取り残さない』社会づくりを行ってきた」と、これまでの栄養政策の足跡が述べられている。その柱は、「食事を中心とした栄養政策」「人材の養成と全国への配置」「科学的なエビデンスに基づく政策プロセス」という3点にまとめられるという。

そのような日本の栄養政策の変遷や特徴を12ページにまとめたテキスト資料、および6分強の動画が、日本語、英語、フランス語、スペイン語で公開されている。東京栄養サミット2021開催の意義や背景の理解の一助となる内容だ。