スポーツ栄養WEB 栄養で元気になる!

SNDJ志保子塾2023 ビジネスパーソンのためのスポーツ栄養セミナー
一般社団法人日本スポーツ栄養協会 SNDJ公式情報サイト
ニュース・トピックス

サステナブルで健康な食生活を! 環境省開催の意見交換会に日本栄養士会も参加 「栄養・健康面」と「環境面」を両輪とした持続可能な社会を提案

環境省は8月30日、「サステナブルで健康な食生活に関する意見交換会」をオンラインで開催した。国内外で「食と環境」に関する関心が近年、高まっていることを踏まえて開催されたもので、環境省のほかに食品栄養関連の企業など9社・団体が参加して、食のサステナビリティに関するそれぞれの取り組みを発表。公益社団法人日本栄養士会も参加し、同会のサステナビリティ関連の活動を代表理事副会長の鈴木志保子氏が発表した(なお、同氏は一般社団法人日本スポーツ栄養協会の理事長も務めている)。

発表された提案の一部を紹介する。

環境省意見交換会.jpg

サステナブルで健康な食生活の提案

意見交換会では冒頭、小泉進次郎環境大臣の「これからは食を脱炭素というテーマからも考えていく必要がある」との趣旨説明に続いて、堀内詔子副大臣が「サステナブルで健康な食生活の提案」というテーマで発表。

  1. 旬の食材や地元(あるいは国産)の食材を楽しむ
  2. 有機食材を生活の中に取り入れる
  3. ジビエを生活の中に取り入れる
  4. 市民農園や家庭菜園などで食の自産を楽しむ
  5. 生活の中に菜食を取り入れるという選択肢もある
  6. 食品ロスを減らすよう心がける
  7. 企業の脱炭素経営、再エネルギー導入拡大などによるカーボンニュートラルに関する取り組み、ワンウエイプラスチック(再生利用しないプラスチック)削減などサーキュラーエコノミー(循環型経済)に関する取り組み、生物多様性保全に関する取り組みなどを応援する

――といった提案をした。

サステナブルで健康な食生活の提案
(発表資料より)

また同省では、ポイント制度やナッジ(働きかけ)などを活用してサステナブルな食生活に関する行動変容を促す仕組みの検討、厚生労働省と連携し食品関連事業者等の脱炭素経営を推進するといった取り組みを行っていくという。その一環として、同省庁舎内の食堂では、プラントベースメニュー(植物性食材100%)の提供をスタートしたという。同省ではこれからも、このような取り組みを積極的に進め、事例として情報発信していくとしている。

環境省の取組
(発表資料より)

サステナブルで健康な食生活に関する日本栄養士会の取り組みと今後の推進

続いて、食品栄養関連の企業など9社・団体が意見提案。そのなかで日本栄養士会からは、代表理事副会長の鈴木志保子氏が、同会の取り組みと今後の方針を発表した。

同会では2017年から、8月4日を「栄養の日」、8月1日からの7日間を「栄養週間」とし、全国の管理栄養士・栄養士とともに一般市民の「栄養を楽しむ」生活を応援。その活動のなかで、環境にやさしく自分の健康に貢献するサステナブルな食生活を提案しているという。

またコロナ禍において国民の食生活にさまざまな影響が生じていることが報告されているが、管理栄養士・栄養士が自ら日々実践している食事の工夫を、「栄養の整理整頓100」としてWebサイト等で取り上げていることを紹介。例えば、洋食より和食のほうがSDGsに貢献できること、1回では使い切れないことの多い食材の最適な保存方法などといった、すぐに役立つ情報を発信しているとのことだ。

消費者へ、環境にやさしい「栄養の整理整頓」を提案
(発表資料より)

このほか鈴木氏は、サステナブルで健康な食生活に関する国内外の動きを総括。そのうえで、同会が管理栄養士・栄養士等で構成される職能団体であることから、会員が所属する自治体や事業所、学術・医療・介護領域といった広範囲のネットワークを活かし、「栄養・健康面」と「環境面」を両輪とした、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強力に推進していくと述べた。

今後に向けた日本栄養士会の取組
(発表資料より)

今から始める行動変容

上記以外の参加企業・団体は、以下のとおり。味の素株式会社、イオン株式会社、株式会社ぐるなび、日清食品ホールディングス株式会社、日本ミシュランタイヤ株式会社、パルシステム生活協同組合連合会、株式会社マイファーム、株式会社モスフードサービス。

これら企業・団体の先進的な取り組みが発表された。例えば味の素株式会社は、国連がSDGsの目標達成期限としている2030年までに環境負荷を半減することを目指し、フードロスやプラスチック廃棄物、温室効果ガスなど各々の削減目標とマイルストーンを掲げているとのことだ。

環境省ではこの意見交換会を、「食のサステナビリティに関する関心を高めて行動変容につなげていただく契機とする」としている。

動画も公開中

なお、意見交換会の模様は環境省のYouTubeチャンネルで公開されている。

関連情報

「サステナブルで健康な食生活に関する意見交換会」(環境省)
意見交換会の動画(YouTube)

この記事のURLとタイトルをコピーする
志保子塾2024前期「ビジネスパーソンのためのスポーツ栄養セミナー」

関連記事

スポーツ栄養Web編集部
facebook
Twitter
LINE
ニュース・トピックス
SNDJクラブ会員登録
SNDJクラブ会員登録

スポーツ栄養の情報を得たい方、関心のある方はどなたでも無料でご登録いただけます。下記よりご登録ください!

SNDJメンバー登録
SNDJメンバー登録

公認スポーツ栄養士・管理栄養士・栄養士向けのスキルアップセミナーや交流会の開催、専門情報の共有、お仕事相談などを行います。下記よりご登録ください!

元気”いなり”プロジェクト
元気”いなり”プロジェクト
おすすめ記事
スポーツ栄養・栄養サポート関連書籍のデータベース
セミナー・イベント情報
このページのトップへ