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健康的食事指数と推定心血管年齢が正相関 韓国の健康栄養調査から

2020年10月07日

韓国の健康栄養調査のデータを解析した研究から、健康的な食生活が心血管年齢と正相関するという結果が報告された。ただし、多因子で調整後に性別に解析したところ、この関連は女性でのみ有意であることも明らかになった。男性の場合は食生活よりも、喫煙・飲酒・運動習慣が心血管年齢に大きな影響を及ぼしているという。

健康的食事指数と推定心血管年齢が正相関 韓国の健康栄養調査から

韓国の「健康的食事指数(KHEI)」「推定心血管年齢(eCV-age)」

この研究は、韓国で開発された「健康的食事指数(Korean Healthy Eating Index;KHEI)」と、同じく同国で開発された「推定心血管年齢(estimated Cardiovascular age (eCV-age)」との相関を調査したもの。解析には「韓国健康栄養調査 (Korea National Health and Nutrition Examination Survey;KNHANES)」のデータを用いた。

健康的食事指数(KHEI)

健康的食事指数(KHEI)は、文献レビューに基づき韓国人向けに開発された、成人の食生活の質を評価する尺度。KHEIのスコアが高いほど、健康的な食生活と判定される。最近の調査における韓国成人の平均スコアは63.3点で、一般に男性よりも女性のほうが高い。

KHEIの算出に用いる評価項目は、朝食の摂取状況、穀物摂取量、果物の総摂取量、新鮮な果物の摂取量、野菜の総摂取量、キムチと漬物を除く野菜の摂取量、肉・魚・卵・豆の摂取量、牛乳・乳製品の摂取量、摂取エネルギー量に占める飽和脂肪酸の割合、ナトリウム摂取量、菓子・飲料からの摂取エネルギー比、炭水化物からの摂取エネルギー比、脂質からの摂取エネルギー比、総摂取エネルギー量。

本検討においては、栄養士のインタビューによる24時間思い出し法と、栄養計算ソフトを用いてKHEIを算出した。

推定心血管年齢(eCV-age)

推定心血管年齢(eCV-age)は、肥満、血圧、血糖、総コレステロール、糸球体濾過率、蛋白尿、喫煙、運動量などから算出する。ただし食習慣やアルコール摂取量は評価因子に含まれていない。

実際の年齢からeCV-ageを引いた値(実年齢と推定心血管年齢の差)がプラスであり、数値が大きいほど、心血管疾患のリスクが低いと判定される。本検討においては、年齢差が4年以上、0~4年、0~-4年、-4年を超えるマイナスという4群に分けて比較検討した。

推定心血管年齢(eCV-age)のカテゴリー別にみた、健康的食事指数(KHEI)の傾向

結果について、まず、推定心血管年齢(eCV-age)のカテゴリー別に健康的食事指数(KHEI)の傾向を性別にみてみよう。

男性では、KHEIの評価項目の中でeCV-ageと有意な関連がみられたのは、朝食の摂取状況と摂取エネルギー量に占める飽和脂肪酸の割合であり、朝食をとる人や飽和脂肪酸からの摂取エネルギー比が低い人ほど、推定心血管年齢が実年齢よりも若いという結果だった。

一方、女性では、新鮮な野菜の摂取量と炭水化物からの摂取エネルギー比、およびKHEIの合計スコアが有意に関連しており、新鮮な野菜の摂取量が多い人、炭水化物からの摂取エネルギー比が低い人、KHEI合計スコアが高い人は、推定心血管年齢が実年齢よりも若いという結果だった。

食物繊維やビタミンC摂取量も推定心血管年齢(eCV-age)に関連

24時間思い出し法により評価した栄養摂取量をより細かくみると、男性・女性ともに、食物繊維摂取量が多いほど、推定心血管年齢が実年齢よりも若いという関連か認められた。また女性に関しては、ビタミンCの摂取量も同様の関連が認められた。

女性はすべての共変量で調整しても、KHEIスコアとeCV-ageが有意に関連

次に、KHEIスコアを四分位に群分けし、第1四分位群(最も非健康的な食習慣の群)を基準として、ロジスティック回帰分析により推定心血管年齢が実年齢よりも若いと判定されるオッズ比を、以下の三つのモデルで検討した。

モデル1では性別、年齢、居住地で調整。その結果、全体解析では、第2四分位群がOR1.36、第3四分位群OR1.68、第4四分位群OR2.09と、いずれも有意に推定心血管年齢が実年齢よりも若いと判定される頻度が高かった。性別でみた場合、男性の第2四分位群を除いてすべて有意なオッズ比上昇が認められた。

男性では喫煙・飲酒・運動習慣がeCV-ageに影響を及ぼしている

調整因子に教育歴、収入、婚姻状況を追加したモデル2では、全体解析と性別解析のいずれでも、第2~第4四分位群のすべてで有意なオッズ比上昇が認められた。

しかし、調整因子に喫煙・飲酒・運動習慣を追加したモデル3では、全体解析や女性ではやはり第2~第4四分位群のすべてで有意なオッズ比上昇が認められたが(全体解析の第4四分位群はOR1.27、女性の第4四分位群はOR1.34)、男性については第4四分位群も有意性が消失した。これは、男性の推定心血管年齢に対しては、喫煙や飲酒、運動の及ぼす影響が強いことを示唆している。

以上、一連の結果から著者らは、「男性・女性ともにKHEIスコアと、実年齢とeCV-ageの差に正相関が認められたが、関連する因子には性差が存在する」とまとめている。なお、eCV-ageの算出に用いる指標として総コレステロールが利用され、LDL-コレステロールや中性脂肪が採用されていないことから、「より正確な評価には、脂質異常症を考慮する必要がある」と付け加えている。

文献情報

原題のタイトルは、「Association of the Healthy Eating Index with Estimated Cardiovascular Age in Adults from the KNHANES 2013-2017」。〔Nutrients. 2020 Sep 23;12(10):E2912〕
原文はこちら(MDPI)

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