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平成30年 国民健康・栄養調査(2)身体状況、および所得と生活習慣の関連

厚生労働省が14日に公表した平成30年「国民健康・栄養調査」の主な結果を2回に分けて紹介している。2回目は身体状況や生活習慣病、今回の調査の重点項目である所得と生活習慣の関連などを取り上げる。

平成30年 国民健康・栄養調査(2)身体状況、および所得と生活習慣の関連

身体状況と生活習慣病の状況 ~ 血圧高値の割合が10年で有意に減少

肥満またはやせ、低栄養傾向の頻度

肥満者(BMI25以上)の割合は男性32.2%、女性21.9%、やせ(BMI18.5未満)の割合は男性3.7%、女性11.2%であり、この10年間いずれも有意な変化はない。20代女性ではやせの割合が19.8%と、ほぼ2割を占める。なお、健康日本21(第二次)における肥満者の割合の目標は、20~60代男性で28%(今回の調査では33.6%)、40~60代女性で19%(同22.0%)。

65歳以上の高齢者の低栄養傾向(BMI20以下)の割合は15.8%(男性10.3%、女性20.3%)であり、この10年間有意な変化はない。

糖尿病や高血圧の頻度

糖尿病が強く疑われる者の割合は男性18.7%、女性9.3%で、この10年間男女とも有意な変化はない。年齢階級別にみると、年齢が高い層でその割合が高い。

収縮期血圧の平均値は男性134.7mmHg、女性127.9mmHg で、この10年間で男女とも有意に低下している。収縮期血圧が140mmHg以上で高血圧に該当する者の割合は男性36.2%、女性26.0%で、これもこの10年間で男女とも有意に減少している。

所得と生活習慣・食生活の関連 ~ 所得の違いによる健康への影響が明らかに

今回の調査では重点項目として、世帯所得と生活習慣、食生活の関連を調査している。なお、世帯所得は4つのカテゴリーに分けられており、その分類と割合は以下のとおり。年間世帯所得200万円未満21.1%、200~400万円未満31.5%、400~600万円未満19.9%、600万円以上27.4%。

所得と生活習慣などの関係

  • 野菜摂取量は、世帯所得が600万円以上の世帯員に比較して、400万円未満の男性は有意に少ない。果物摂取量が100g未満の者の割合は、世帯所得が600万円以上の世帯員に比較して、200万円未満の女性で有意に高い。
  • 歩数の平均は、世帯所得が600万円以上の世帯員に比較して、200万円未満の男性、および600万円未満の女性で有意に少ない。
  • 現喫煙者の割合は、世帯所得が600万円以上の世帯員に比較して、400万円未満の男性、および200万円未満の女性で有意に高い。
  • 睡眠による休養が十分にとれていない者の割合は、世帯所得が600万円以上の世帯員に比較して、200万円未満の女性で有意に高い。
  • 健診未受診者の割合は、世帯所得が600万円以上の世帯員に比較して、600万円未満では男女ともに有意に高い。
  • 歯の本数が20本未満の割合は、世帯所得が600万円以上の世帯員に比較して、600万円未満の男性、および400万円未満の女性で有意に高い。

所得と食生活の関連

  • 食品を選択する際に「おいしさ」、「栄養価」、「季節感・旬」を重視すると回答した者の割合は、世帯所得が600万円以上の世帯員に比較して、200万円未満では男女ともに有意に低い。
  • 主食、主菜、副菜を組み合わせた食事を1日2回以上食べる頻度が「ほとんど毎日」と回答した者の割合は、世帯所得が600万円以上の世帯員に比較して、200万円未満では男女ともに有意に低い。反対に、「ほとんどない」と回答した者の割合は、世帯所得が600万円以上の世帯員に比較して、200万円未満では男女ともに有意に高い。
  • 主食、主菜、副菜を組み合わせた食事の頻度が週5日以下と回答した者において、主食、主菜、副菜を組み合わせて食べることがバランスの良い食事であることを知っている者の割合は、世帯所得が600万円以上の世帯員に比較して、200万円未満の男性で有意に低い。
  • バランスの良い食事ができない理由として「食費の余裕がない」と回答した者の割合は、世帯所得が600万円以上の世帯員に比較して、200万円未満では男女ともに有意に高い。
  • 肉類、乳類の摂取量は、世帯所得が600万円以上の世帯員に比較して、200万円未満では男女ともに有意に少ない。
  • エネルギー摂取量は、世帯所得が600万円以上の世帯員に比較して、200万円未満では男女ともに有意に少ない。

所得と主食、主菜、副菜を組み合わせた食事の頻度の関係(20歳以上)

所得と主食、主菜、副菜を組み合わせた食事の頻度の関係(20歳以上)

(出典:厚生労働省)

加熱式タバコの使用状況 ~ 今回初の調査項目

習慣的に喫煙している者の割合は17.8%(男性29.0%、女性8.1%)で、この10年間で男女とも有意に減少している。なお、健康日本21(第二次)の目標は12%。

今回の調査で初めて調べられた加熱式タバコを使用している者の割合は、喫煙者に対し男性は30.6%、女性は23.6%だった。

関連情報

平成30年「国民健康・栄養調査」の結果(厚生労働省)

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