【あじこらぼ】データ駆動型アプローチで拓く食と栄養政策の未来とは? セミナーレポートを公開
食と栄養の情報サイト「あじこらぼ」(味の素株式会社)は、第71回日本栄養改善学会学術総会のランチョンセミナーのレポートを公開しました。
当セミナーでは、データサイエンスを活用したグローバルヘルス政策等の専門家である野村周平先生(慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート特任教授)が、世界の食や栄養、健康の分野でデータを効率的に使い、効果的な政策立案に向けたアプローチについて最新の知見を紹介。データサイエンスを活用した健康政策立案の重要性や、疾病負荷の分析結果を基にした課題解決への取り組みが取り上げられました。
「あじこらぼ」では、このセミナーレポートの全文、および、ダウンロードして印刷して使えるPDFを公開しています。
セミナーレポートのポイント
疾病負荷の分析(GBDプロジェクト)
世界疾病負荷(GBD)プロジェクトでは、死亡と障害を総合的に評価するDALYs(障害調整製造年数)が活用され、世界的な健康損失の要因分析が行われています。特に低所得国での慢性疾患増加が指摘されています。
食と栄養に関する健康リスク
不健康な食事は慢性疾患のリスクを高める要因となっており、日本では高血糖、高塩分食などがリスク因子として挙げられています。
減塩の研究成果
味の素株式会社と共同研究により、うま味を活用した減塩が成人の食塩摂取量を20%削減できる可能性が示されました。また、減塩による健康損失の低減効果を時系列モデルで推定したところ、胃がんなどの疾病不可の低減が示されました。
食生活の多様性、冷凍食品の活用
食事の多様性を評価した研究では、冷凍食品や間食が健康的な食習慣に寄与している可能性が示唆されました。
グローバルな食・栄養目標と進捗
栄養関連の国際目標(食塩摂取量の削減や肥満の抑制)において、多くの国で目標達成が難しい現状。開発援助の多くが感染症対策に偏重しており、慢性疾患への対応が不十分であることが指摘されています。
セミナーレポートの全文とPDFは「あじこらぼ」で公開中です。ぜひご一読ください!
栄養士さん・管理栄養士さん向け情報サイト「あじこらぼ」
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