「興味」に突き動かされて――SNDJ理事長・鈴木志保子が振り返るキャリア
本年7月にオープンした株式会社LEOCが運営する「KIRA KIRA Web for Nutritionist"(以下"KIRA KIRA Web")」に、鈴木志保子・日本スポーツ栄養協会理事長(日本栄養士会副会長/神奈川県立保健福祉大学教授)の特別インタビューが掲載されましたので、一部を抜粋してご紹介いたします。
「興味」に突き動かされて――SNDJ理事長・鈴木志保子が振り返るキャリア
鈴木先生は実践女子大学の修士課程を卒業後東海大学の博士課程へ。生化学を専攻しつつ、アスリートへの栄養サポートをスタートさせていきました。
鈴木先生「はじめが、ある大学の女子陸上部だったんですけど、最初がもう大失敗で・・・。私が計算した通りに食べてもらったら、半分の選手が体重急増、もう半分が下痢だったんです。それでよく分からなくなって、しばらく観察ばかりしていたんです。
そうしたら無月経の選手だったり、疲労骨折を繰り返してしまう選手だったり、女性アスリートならではの問題がいくつも見えてきたんです。答えのない課題がたくさん出てくる中で、女性アスリートの研究に引き込まれていきました。自分の中での課題を一つひとつ検証していく中で、競技力も上がっていきましたね」
博士号(医学)を取得後、鈴木先生は32歳の若さで鹿屋体育大学の助教授に就任。異例の人事に白眼視されることもあったといいますが、それ以上に体育大学ならではの面白さに引き込まれていったといいます。
鈴木先生「体育大学ですし、スポーツ栄養の世界の人間にとっては天国みたいなところでした。実は、選手全員の食事調査と面談をやったんですよ。毎日のように運動部の練習を見学して、他分野の先生たちに話を聞いていました。今考えると『変な人』に思われていたかもしれませんが、毎日勉強になることばかりで、本当に楽しかったです」
研究や学生の指導に集中できる環境での、安定した日々。しかし鈴木先生の脳裏には、ある言葉が引っかかっていました。
鈴木先生「25歳の時に、あるベテラン栄養士から『アスリートなんかに指導して何が楽しいんだ』って言われたことがあるんです。元々『栄養士は健康でない人に助力するもの』という考え方があったとはいえ、あまりにひどい言いかたでした。
でも、その時に私が言い返しても『ただの鈴木さん』の言葉にしかならなかったんですよ。だから『今に見ていろ』って。必ずスポーツ栄養の価値が認められる社会にしてやるって、その時心に誓ったんです」
結局、鹿屋体育大学に赴任してからわずか3年で、鈴木先生は新設の神奈川県立保健福祉大学に准教授として転任することに。学長は中村丁次先生(現・日本栄養士会会長)。言わば「栄養士界の本丸」での、鈴木先生の挑戦が始まりました。
"キラキラ栄養士プロジェクト"から生まれた「KIRA KIRA Web」
「KIRA KIRA Web for Nutritionist」は、株式会社LEOCが運営する給食委託会社で働く栄養士、管理栄養士のためのポータルサイト。同社社内研修「LEOC大学」で培った調理・栄養・衛生などの基礎知識やレシピ、スキルアップにつながる情報、キャリアアップを実現してきた栄養士の体験談などを配信しています。
株式会社LEOC ではスタッフ栄養士、管理栄養士自らが、"栄養士がキラキラ輝く会社にしていきたい"、"日本一モチベーションが高い栄養士チームを作りたい"といった声がきっかけで、「キラキラ栄養士プロジェクト」という取り組みがスタート。全国3,000名以上の同社栄養士・管理栄養士が主体となり、評価制度の見直し、キャリアアンケート、研修会の実施、ユニフォームの見直しなど、キャリアプラン実現の整備も行ってきました。本年8月には「キラキラ栄養士プロジェクト」からの発案により、コントラクトフードサービス業界で初となる公認スポーツ栄養士への資格手当付与が開始されました。
公認スポーツ栄養士は、同社が受託運営する全国約50か所のスポーツチーム・アスリート施設における栄養サポートはもちろんのこと、回復期病院や社員食堂におけるビジネスパーソンへの栄養指導など、活躍のフィールドが広い資格であり、同社が目指す「栄養士の社会的地位向上」に寄与する資格であることから、手当付与を決定したとのこと。
プレスリリース
「キラキラ栄養士プロジェクト」発! LEOC、公認スポーツ栄養士に対する資格手当付与を開始(株式会社LEOC)
関連情報
株式会社LEOC
KIRA KIRA Web for Nutritionist(LEOC)