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ウェアラブル身体活動計の使用がプレッシャーになる人の特徴は?

2020年03月02日

公衆衛生の施策推進にもかかわらず、身体活動不足による疾患が各国で増加している。これに対し近年、ウェアラブル身体活動計を利用することが身体活動増加につながることを示す報告が増えている。

ウェアラブル身体活動計の使用がプレッシャーになる人の特徴は?

その一方でウェアラブル機器を用いることのマイナス面についての検討はあまり行われていない。少数ではあるが、ウェアラブル機器のユーザーが目標を達成することにプレッシャーを感じ、一部の人はそれらの機器を「敵」とみなすほどネガティブな経験をしたことなどが報告されている。

本論文は、ウェアラブル身体活動計のプラス面とマイナス面をともに把握することを目的に行われた横断研究の報告である。具体的には、ウェアラブル身体活動計を着用中と着用できない場合(例えばバッテリー消耗などによる)の双方の感情的な反応、その感情的反応と個人の性格特性との関係、現ユーザーと前ユーザー(使用をやめた人)の差、という3点を検討した。

フェイスブックを通じて募集した237名にオンライン調査

調査対象は、オーストラリア在住の18歳以上の成人のうち、外部サイトとデータを共有できるウェアラブル身体活動計を利用している人200名、および以前に利用していた人37名の計237名。年齢は33.1±12.4歳で、女性72%、大卒者が60%だった。

調査項目は、社会人口学的質問(性別、年齢、教育歴)、1日に何回データを確認するか、性格特性(ビックファイブ理論による、外向性、調和性、誠実性、神経症的傾向、経験への開放性)、およびウェアラブル身体活動計を着用中と着用できない時の感情的反応。

なお、調査回答者は、フェイスブックのコミュニティーを通じて協力を募り、調査はオンラインで実施した。

データチェック回数は1日平均6.2回

現ユーザー200人の1日平均データ確認回数は6.2±4.6回だった。

次に、ウェアラブル身体活動計に対する評価を5点満点で回答してもらった結果をみると、まず着用中の評価は、現ユーザーが4.01±0.53点で前ユーザーの3.65±0.71点より有意に高く評価していた(p<0.001)。一方、何らかの理由でウェアラブル身体活動計を着用できない状況での評価は、現ユーザーが2.70±0.56点、前ユーザーが2.78±0.70点と(p=0.447)、両者ともに低下した上、現ユーザーの評価は前ユーザーの評価の下げ幅以上に大きく低下していた。

性格特性の一部が感情的な影響と有意な関連

続いて現ユーザーを対象として、社会人口学的背景および性格特性と、ウェアラブル身体活動計を利用することの影響の関連を検討。すると、ウェアラブル身体活動計を着用できる状況において、性格特性のうち「誠実性」および「経験への開放性」という2項目がポジティブかつ有意に相関する因子として抽出された(p値はそれぞれ0.026、0.018)。性別や年齢、学歴との関連は認められなかった。

また、ウェアラブル身体活動計を着用できない状況では、有意に関連する因子は認められなかった。

大筋はポジティブな評価だが、留意すべき点も明らかに

この結果を基に著者らは、「ウェアラブル機器を使用することは、心理的な悪影響のリスクがない大半のユーザーにとって好ましいことが示唆された。ネガティブな感情への影響はほとんどないが、誠実性や経験への開放性が低い性格特性を有する場合には、ネガティブな感情のリスクが高くなると考えられる。また、性格特性等にかかわらず、すべてのユーザーは、デバイスの着用が妨げられた時に不安や欲求不満などのネガティブな感情が高まるようだ」とまとめている。

文献情報

原題のタイトルは、「Anxious or empowered? A cross-sectional study exploring how wearable activity trackers make their owners feel」。〔BMC Psychol. 2019 Jul 3;7(1):42〕

原文はこちら(Springer Nature)

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