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菜食主体の食生活が運動に与える影響は? 市民ランナーレベルなら影響なし

菜食主体の食生活が運動に与える影響は? 市民ランナーレベルなら影響なし

スポーツ愛好家にとって蛋白源である肉食は"パフォーマンス向上食品"とも言える。しかし競技成績の向上を第一とするアスリートを除き、多くの一般市民はむしろ「健康増進」を目的にスポーツに取り組むことが多い。その場合、現在のように過栄養による生活習慣病が危惧される環境では、肉食は"不健康"な食品と捉えられ、反対に菜食が奨励されることが多い。

では、菜食主体の食生活によって、運動能力にマイナスの影響は生じないのだろうか?

採食によって炭水化物の摂取割合が高くなるが、その点は理論的に、持久系スポーツには利する可能性がある。また、菜食には酸化ストレス軽減が期待でき、酸素摂取量の増加に伴い必然的に亢進するスポーツ愛好家の酸化ストレスの除去に利すると考えられる。一方でヘモグロビン値の低下を生じやすくする可能性が否定できない。

本研究は、ラクトベジタリアン (乳製品は摂取する菜食主義者)、ヴィーガン (完全菜食主義者)、および非菜食主義(一般的な雑食者) の運動能力を比較した報告。対象は一般市民ランナー76名。参加者の主な背景は、年齢18~35歳、BMI 18.5~25.0、週に2~5回定期的にトレーニングをしている健康な非喫煙者。

各群の年齢、性別(女性の割合)、BMI、体組成、トレーニング歴、トレーニング時間・走行距離、トレーニング中の心拍数等に群間差はなかった。また栄養摂取状況に関しては、総エネルギー量に有意な群間差はなく、炭水化物の割合は完全菜食主義者が他の2群に比し有意に高かった。

最大運動能力は自転車エルゴメーターによる運動テストで評価した。体重あたりの最大運動能(PmaxBW)は、ラクトベジタリアン4.20±0.47W/kg、ヴィーガン4.16±0.55W/kg、雑食者4.15±0.48W/kgで、群間に有意差を認めなかった(p=0.917)。同様に、除脂肪体重あたりの最大運動能(PmaxLBM)は、ラクトベジタリアン5.39±0.52W/kg、ヴィーガン5.26±0.58W/kg、雑食者5.29±0.48W/kgで、群間に有意差を認めなかった(p=0.696)。またテスト施行中の乳酸値や血糖値の変動に群間差はなかった。

最大運動能との有意な関連がみられたのは、3つのグループすべてにおいて、訓練の頻度と走行時間・距離だった。

以上より、雑食か採食かの相違は、市民ランナーレベルにおいては運動能力に影響しないことが示唆された。

原題のタイトルは「Exercise capacity of vegan, lacto-ovo-vegetarian and omnivorous recreational runners」。〔J Int Soc Sports Nutr. 2019 May 20;16(1):23〕

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J Int Soc Sports Nutr

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