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10代までの運動選手の鉄分摂取 女子は予想よりもさらに不足している

月経異常が疲労骨折発生リスクを上昇 18歳〜25歳の女性アスリート56名を調査

若年スポーツ選手、特に女子の若年スポーツ選手が鉄欠乏性貧血になりやすいことはよく知られており、その対策は我が国だけでなく世界共通の課題と言える。このほど、米国ネブラスカ大学リンカーン校の研究者から、若年アスリートの鉄欠乏状態の性差に着目した研究結果が報告された。

この研究は、8~16歳のスポーツ選手91名を対象とする横断調査。食事摂取状況と鉄欠乏状態、および成長・発達状況を評価した。

結果をみると、まず、貧血につながるカスケードの初期段階と言える、体内の貯蔵鉄が減少していることを表すフェリチン値の低下が男子の65%、女子の86%にみられた。次に、血清鉄濃度の低下を反映する可溶性トランスフェリン受容体の上昇が男性の51%、女子の68%にみられた。そして貧血を表すヘモグロビン値の低下は、男子の46%、女子の53%が該当した。このように男子、女子のいずれも、貯蔵鉄の枯渇、鉄欠乏、貧血へと進行するそれぞれの段階において該当する頻度は減少していたが、女子は常に男子より高い値が維持されていた。

一方、身長、体重等による生物学的成熟度の評価は、女子が男子よりも高かった。そして、女子においては食事からの鉄分摂取量が、成長や発達と中程度から高度に相関していた(r=0.543-0.723,p≦0.05)。しかし男子ではこの関係がみられなかった。

著者らは「若年期において特に女子の鉄分不足状態の頻度が予想以上に高かった」と論文内の結論で述べている。また、「スポーツへの参加と相まって、身体が急成長する時期には、鉄分の高い生物学的利用能(bioavailability)が要求されると考えられ、若いアスリート、とりわけ女子アスリートのための食事での鉄摂取対策に重点を置く必要があるだろう」としている。

著者らは結論を「大学のチームスポーツ選手によるエネルギー摂取量は過少報告が頻繁に発生する可能性があり、栄養素摂取量の解釈において考慮に入れる必要があることを示唆している」とまとめている。

文 献

原題のタイトルは、「High Prevalence of Poor Iron Status Among 8- to 16-Year-Old Youth Athletes: Interactions Among Biomarkers of Iron, Dietary Intakes, and Biological Maturity」。〔J Am Coll Nutr. 2019 Jul 24:1-8〕

原文はこちら(PubMed)

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