小島よしおさんが"おっぱっぴーバランス"で食事指導 食生活改善普及運動の特別サイト
今月9月は、厚生労働省の「健康増進普及月間」であり、また「食生活改善普及運動」が展開されている。これにあわせて同省は、健康づくりに向けた実践を促進するための取組みの一環とし、スマート・ライフ・プロジェクトのサイト内に、親子で楽しく学べる特設Webコンテンツ「食事バランス教室」を公開した。
おっぱっぴーバランス先生の食事バランス教室
特設サイトでは、タレントの小島よしおさんが"おっぱっぴーバランス先生"となって、はじめて料理に挑戦する子どもでも、自宅で簡単に作れる野菜料理の作り方をYouTube動画で解説。これは、野菜不足を解消し、バランスの良い食事を摂ることを促すという趣旨によるコンテンツ。
動画は17分弱。バラエティー番組などでお馴染みのおっぱっぴーダンスの軽快なリズムに乗せて小島さんが登場。「子どもの頃、肉ばかり食べているとお母さんに『からだのために野菜も食べなよ』と言われるけど、『体のため』ってどういうこと?」という疑問から話が始まる。主食、主菜、副菜の解説から、成人の野菜摂取推奨量と、それに平均70g不足している現状を述べて、1皿で野菜70gを食べるための料理を紹介し、副菜としてその料理の作り方を説明するという展開。
動画の中で作り方が紹介されている料理は、コーンブロッコリーチーズ。「おいしくな〜れポイント」として、「水分の少ない蒸し煮にするので、火加加減に気をつけて、こがさないように。とうもろこしは季節や手に入りやすさにあわせて生や缶詰め、冷凍など、どれを使っても構わない。チーズは冷めると固くなってくるので出来立てを食べる」といったことを挙げている。
その他、動画ではないが、文字や写真により、キャベツとハムのバター蒸し、野菜が1/2日分とれる焼うどんなどを紹介している。"おっぱっぴーバランス先生"は、チンゲン菜ときのこのおかずコーンスープがとくにお勧めだと言っている。
コロナ禍での今年の食生活改善普及運動は、「自宅の食事」がポイント
健康増進普及月間とは
平均寿命が伸長し国民の健康水準が向上しているが、一方で人口の高齢化、社会生活環境の急激な変化等に伴い、糖尿病やがん、心臓病、脳卒中等に代表される生活習慣病の増加等が問題となっている。このような人口の高齢化、疾病構造の変化から、疾病の早期発見や治療にとどまることなく、生活習慣を改善して健康を増進し、生活習慣病等の発病を予防する「一次予防」に重点を置いた対策を推進して、壮年期死亡を減少し健康寿命を延伸することが重要となっている。
生活習慣病は日常生活のあり方と深く関連していることから、国民の健康の保持・増進を図るためには、運動習慣の定着や食生活の改善といった健康的な生活習慣の確立が重要であることから、厚労省では、生活習慣病の特性や運動・食事・禁煙など個人の生活習慣の改善の重要性について国民一人ひとりの理解を深め、さらにその健康づくりの実践を促進するため、例年9月を健康増進普及月間としている。
食生活改善普及運動とは
平成25年度にスタートした「健康日本21(第二次)」に掲げられている栄養・食生活関連の目標のうち、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事が1日2回以上の日がほぼ毎日の者の割合の増加、野菜摂取量の増加、食塩摂取量の減少について、目標達成に向けてより取組みを強化していく必要があるとされる。
国民健康・栄養調査からは、65歳以上の2割弱が低栄養傾向で、目標とするBMIの範囲内にある高齢者の割合は5割を割っている。また女性のやせは若い女性だけでなく、40~50代でも一定数いることが明らかになっている。低栄養予防や栄養状態の改善に向けては、主食・主菜・副菜を上手に組み合わせながら、多様な食品を摂取していくことが重要。
また、昨今の新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う外出自粛等により、今後、自宅での食生活改善の重要性を普及・啓発することがより求められることから、令和2年度は「食事をおいしく、バランスよく」を基本テーマとしつつ、自宅で食事を楽しむ際の野菜摂取量の増加、食塩摂取量の減少、および牛乳・乳製品の摂取習慣の定着に向けた取組みを強化している。
スマート・ライフ・プロジェクトとは
「健康寿命をのばしましょう。」をスローガンに、国民全体が人生の最後まで元気に健康で楽しく毎日を送れることを目標とした厚労省の国民運動。運動、食生活、禁煙の3分野を中心に、具体的なアクションの呼びかけを行っている。2014度からは、これらのアクションのほか、健診・検診の受診を新たなテーマに加え、さらなる健康寿命の延伸を目指し、プロジェクトに参画する企業・団体・自治体と協力・連携しながら推進している。