JADA 禁止薬物が検出された胃腸薬を使用しないよう注意喚起
日本アンチ・ドーピング機構(JADA)は19日、胃腸薬エカベトナトリウム水和物(製品名:エカベトNa顆粒66.7%「サワイ」)から違反薬物であるアセタゾラミドが検出された問題で、製造元である沢井製薬株式会社および株式会社陽進堂より調査報告書が厚生労働省へ提出されたと発表し、競技者・指導者に対し同医薬品を使用しないよう注意喚起を行った。
今回両社から公表された調査報告書では、これまでの経緯、原因、今後の対策等が述べられている。JADAのホームページでは、製造元の沢井製薬株式会社、および、株式会社陽進堂からの調査経過、原因、今後の対策などが盛り込まれた報告書が閲覧できる。
また、同機構では、同医薬品に限らず競技者が使用するすべての医薬品について、世界アンチ・ドーピング規程における21条1項の「競技者の役割及び責務」の中の21条1項3号「アンチ・ドーピングとの関連で、自己の摂取物及び使用物に関して責任を負うこと」を強調した上で以下の手順を守ることを推奨している。
- 服薬履歴をつけること
- (手元に医薬品が残っている場合には)手元にある医薬品を保管すること
経緯
2018年6月に行われたレスリングの全国大会におけるドーピング検査の際、男子選手が同薬を服用後、尿検査にてアセタゾラミドの陽性反応が出た。これを受け、本年3月に製造元の沢井製薬株式会社、および、株式会社陽進堂は同薬の使用中止、自主回収、本件についての調査を行う旨を発表した。
関連情報
競技者及び指導者への注意喚起について(日本アンチ・ドーピング機構、2019年4月19日)
製造元各社のリリース、報告書、競技者及び指導者への注意喚起について
2018_002事件の決定文公開と競技者及び指導者への注意喚起について(日本アンチ・ドーピング機構、2019年3月4日)
世界アンチ・ドーピング規程とは
世界アンチ・ドーピング規定(日本アンチ・ドーピング機構)世界アンチ・ドーピング規定(World Anti-Doping Code)の日本語訳、英語原本のほか、概要が閲覧可能