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食費の上昇が家計を圧迫する一方、多くの食品を捨てている 『食品ロス削減ガイドブック』公開

消費者庁はこのほど、『食品ロス削減ガイドブック(令和8年度版)』を公表した。日本では年間461万トンの食品ロスが発生し、これは国連世界食糧計画(WFP)による2024年の食料支援量(約250万トン)の約1.8倍にあたるという。「情報編」と「実践編」に大別された、200ページ近くの大部な内容の一部を紹介する。食品の価格上昇がしばしばニュースになるが、食べずに捨てている食品を減らすだけで、家計のやり繰りをかなり楽にできるかもしれない。

食費の上昇が家計を圧迫する一方、多くの食品を食べずに捨てている 『食品ロス削減ガイドブック』公開

情報編

「食品ロス」とは?

「食品ロス」は、まだ食べられるにもかかわらず、捨てられてしまう食品のことをいう。日本の食品ロスは、事業者で発生するもの(237万トン〈51%〉)と、家庭で発生するもの(224万トン〈49%〉)がほぼ半数ずつを占め、合計で年間461万トン。国民1人あたりに換算すると、年間37kg、毎日102g、おにぎり1個分に相当する食べ物を捨てている計算になるという。また、国連世界食糧計画(World Food Programme;WFP)は2024年の約250万トンの食料支援量を行っているが、年間461万トンという量の食品ロスはその約1.8倍にあたる。

図1 食品ロスの内訳

食品ロスの内訳

※合計の記載について、小数点以下を四捨五入により端数処理をしているため、合計値が一致しない場合がある。
資料:農林水産省及び環境省「2024年度推計」
(出典:『食品ロス削減ガイドブック(令和8年度版)』)

日本の食料事情

食べられる食品を大量に廃棄している一方で、日本の食料自給率はカロリーベースで38%であり諸外国に比べて低く、食料の多くを輸入に頼っている。また、日本では子どもの9人に1人が貧困であるとされ、日々の食事に困っている子どもも少なくない。

図2 日本と諸外国の食料自給率

日本と諸外国の食料自給率

注1:数値は暦年(日本は年度)。スイスのカロリーベースのデータ及びイギリスの生産額ベースのデータについては、各政府の公表値を掲載。
注2:畜産物及び加工品については、輸入飼料及び輸入原料を考慮して計算。
資料:農林水産省「食料需給表」、FAO“Food Balance Sheets” 等を基に農林水産省で試算(アルコール類は含まない)。
(出典:『食品ロス削減ガイドブック(令和8年度版)』)

さらに、1世帯の1カ月の食費は6万9,530円であり、これは家計の4分の1以上(27.7%)と最多を占めている。そのように多くの支出を要する食品の少なくない割合を、食べずに捨てていることになる。

加えて、家庭からの食品ロスは一般廃棄物の一部として処理されるが、焼却処分の経費は税金で賄われることも、社会の経済的な負担と言える。

図3 家計における食費の状況

家計における食費の状況

(出典:『食品ロス削減ガイドブック(令和8年度版)』)

実践編

ガイドブックでは、食品ロスを減らすための「実践編」として、消費者、および事業者・団体別に具体的な提案がなされている。

例えば、消費者向けとしては、チェックシートで自宅の食品ロスを見える化、食品の「期限表示」を理解する、調理を工夫する、上手に保管する、食品ロスにしない備蓄の方法、家庭で余っている食品の活用などの工夫が取り上げられている。これらのうち期限表示については、以下のように図解し、消費期限と賞味期限の違いの認識を呼び掛けている。

図4 消費期限と賞味期限のイメージ

消費期限と賞味期限のイメージ

(出典:『食品ロス削減ガイドブック(令和8年度版)』)

一方、事業者・団体向けとしては、規格外食材や流通できなかった食材の活用、製造時に食品ロスにしない工夫、商慣習の見直し、需要に見合った販売等の推進、食品事業者から消費者への情報提供・啓発、飲食店での食べきり等の工夫、フードバンク活動などが取り上げられているほか、自治体や地域での食品ロス削減の事例も紹介されている。

『食品ロス削減ガイドブック(令和8年度版)』ダウンロード

食品ロス削減ガイドブック(令和8年度版)(消費者庁)

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